エーザイ筑波ナレッジセンター
茨城県つくば市東光台
2008年7月
楕円平面の無柱空間
「国際的に優れた新しい価値のある医薬品を一刻も早く創出するために、研究者間のナレッジ交流をさらに活発化させること」がクライアントの動機であった。その建築的回答として、500人以上の研究者が一堂に会して研究発表会を開催する「ナレッジホール」、最新のジャーナルのブラウジング、談話、軽食も可能な「クロスカフェ」、少人数の双方向的ディスカッションを促す「想薬ルーム」の3つの主題空間を提案した。「ナレッジホール」の精緻な無柱空間はカーテンウォールのマリオンを鉄骨柱と兼用することで実現しているが、ここで思い描いているのは知的アスリートが研究発表会での成功をイメージして高揚する空間である。ローマのコロッセウムの平面が楕円であるように、古今東西、演者、競技者と聴衆の関係を楕円で関係づけた建築が少なくないことが、楕円の平面を採用する裏づけとなった。
延床面積:3,721m2
階数:地上3階
受賞:2009年グッドデザイン賞、2010年日本建築学会作品選集
階数:地上3階
受賞:2009年グッドデザイン賞、2010年日本建築学会作品選集