古都に建つ大型家電量販店

敷地は京都駅前の旧丸物（近鉄）百貨店跡で、周辺は東本願寺、枳殻邸など歴史的史跡と近代的な建築が共存する地域である。ヨドバシカメラを核店舗とし、約90のテナントを擁する大型複合商業施設。外観は梅田店、秋葉原店と受け継がれてきたヨドバシカメラのファサードデザインを踏襲しつつ、京都の伝統的な意匠との融合をめざして、より繊細な縦リブと京町家の伝統的な格子の意匠で再構成している。低層部の重厚な石積アーチには京都の四季を彩る風景を表現したステンドガラスをはめ込み、石積の重厚さの中に京都の華やかさを演出している。その他ヴォールト天井のある落ち着いた遊歩道や京都古来の植生をベースとした大規模な壁面緑化など、これまでの家電量販店とは一線を画した良好な環境を市民に提供している。