東南アジアの
サスティナブル・ファクトリー

タイ、チョンブリ県の約20万m²の敷地に建つマツダの変速機工場。全体は、前面道路に開かれた芝生広場、オフィス棟と、その背後に工場棟および将来エリアが配置されている。約220m四方の生産エリアでは、設備機械室を中2階のメカニカルチューブに集約し、フレキシビリティを確保した。また、オイルミストに配慮した換気システムや自然採光、自然換気など、環境に配慮した多くの取り組みにより省エネと居住性向上を両立させている。オフィス棟では、タイ伝統建築にみられる「深い庇と列柱」に包まれた半外部の回廊空間により、多様な機能が明快に統合されている。同時にそれは、南国の強烈な陽射やスコールを遮り、視線をコントロールしながら、屋内外に風をよびこみ、心地よい場を創出している。その端正な表情は周辺の景観の中でもひときわ際立つ存在となっている。