新年のごあいさつ
2013年1月
あけましておめでとうございます。
2012年はいきまち通信を開始し、鹿島の進めている“いきものにぎわうまち/生物多様性都市づくり”の一端を紹介してまいりました。
新たな年を迎えるにあたり、2012年の活動内容を振り返るとともに2013年の計画を皆様にご紹介したいと思います。
ニホンミツバチプロジェクト
2009年にスタートしたニホンミツバチプロジェクトは丸4年を経過し、400名以上の方に見学に来ていただきました。児童館の環境教育も20回を超え、一般的なミツバチの学習に加え、ハニカム構造の実験や周辺の植生モニタリング、結実の仕組みなど多様な環境教育プログラムを提供することが出来ました。初めはおっかなびっくりでミツバチを観察していた子供たちも、最近はお父さんお母さんに虫や植物の名前を教えるまで詳しくなったそうです。また、豊島区や目黒区、名古屋などでも蜜源植物のモニタリングを行い、地域の蜜源マップを制作したほか、自然営巣群の保護や全国各地のミツバチプロジェクトの支援も実施しました。
羽生空と畑の環境教育
ミツバチカフェ
児童館環境教育
越冬(しめ縄)
2013年は、京都市内と東京都中央区で新たなプロジェクトの支援を開始する予定で、現在準備を進めています。環境コミュニケーションに関してはツイッター(いきまち通信:@ikimatch1)でも随時発信しています。今年もご期待ください!
ヤギプロジェクト
2010年に開始した東京調布市のヤギ除草は、新たに羽生市のNPO法人雨読晴耕村舎と連携し都市と田園を行き来する「ヤギの参勤交代」をスタートさせました。弊社社宅の緑地は、今年もサラとエリーの2匹のメス山羊が春、夏、秋の3回訪問しきれいに除草を行いました。また、この取り組みは、「いきものを利用した都市インフラの緑地管理手法の研究」として平成23年度土木学会賞「環境賞」を受賞しました。
ヤギの参勤交代は、都市住民にヤギの里である田園・里山地域に関心を持ってもらう狙いもあります。本年度のヤギフェスでは、ヤギの毛で作った筆を用いていきまち図の作成したほか、ヤギの里である羽生市糧工房のパンやジュースを味わってもらいました。現在、糧工房ではヤギ除草有機ニンジンを活用したポタージュスープやジュースの商品化を進めているそうです。
ヤギフェス
屋上緑化除草
公園除草
雨読晴耕村舎(糧工房)
2013年も引き続き、都内の都市公園や屋上緑化においてヤギ除草を実施予定です。
春には赤ちゃん連れのサラやエリーに会えるかもしれませんね!
野鳥の保護活動
昨年はNPO法人 リトルターン・プロジェクトに協力し、コアジサシの営巣地の整備をお手伝いしました。また、鳥の鳴き声から種類の特定を支援する「ききみみずきん」を用いた観察会や環境調査を実施しました。多くのユーザーに参加していただいた、ウグイス初鳴き前線MAPやセミの鳴き声調査「セミコレ」の運営、解析にも協力いたしました。
ウグイス初鳴き前線MAP
セミコレMAP
コアジサシ営巣地整備の協力
営巣地付近を飛ぶコアジサシ(観察会)
2013年も引き続き、関係団体と連携した活動を継続します。
COP11参加など
2008年にドイツで開催されたCBD-COP9(生物多様性条約締約国会議)、2010年名古屋のCOP10に引き続き、2012年にインドで開催されたCOP11に参加しました。サイドイベントでは、我々の進めるいきものにぎわうまちづくりに関して“A study on the Effect of Biophilic Landscape Design”というテーマで発表を行いました。また、生物多様性都市づくりに関しては、港区「みんないきもの大作戦!キックオフイベント」、造園学会関東支部大会「公開シンポジウム」、(社)環境情報科学「環境サロン」などのセミナーや新聞・雑誌で紹介しました。
COP11での発表
まちづくり関連イベントへの協力
2012年を振り返ると、本当に多くの皆様に支えていただき、充実した活動を実施することが出来ました。
2013年も皆様のご期待に添えるよう鹿島は積極的に活動してまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。