厳しい条件下で施工される各地の山岳トンネル

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 トンネルの施工には、さまざまな厳しい自然の脅威が待ち受けている。 特に、日本は火山や断層が多く地質構造が複雑で、施工条件が非常に厳しい。 困難を克服しながら施工を進めている代表的な現場を紹介しよう。

膨張する地山に挑む
東北新幹線・岩手トンネル

高強度の支保を行い、地山の緩みを最小限に抑制しながら施工を進めている。
コンクリート仕上げ後の坑内
高熱の火山地帯を掘る
中部縦貫自動車道・安房トンネル

最高岩温度が75℃以上にも達するため、大容量の換気システムを採用。 ずり出し作業に使用する重機のキャビンには冷房装置を取付け、散水してずりを冷却しながら作業を行った。
キャビンに冷房のついた重機
住宅密集地直下に大断面トンネルを築く
本州四国連絡道路・舞子トンネル

ここでは地表面の沈下を防ぐため、アンブレラ工法を補助工法として併用し、1995年6月に無事貫通した。
トンネルの真上には住宅が密集
高土被り、高地圧とたたかう
寒風山トンネル

土被りは最大約900mにも達するため、高強度吹付けコンクリートを採用して施工を進めている。
愛媛側仮坑口
大量湧水を克服
九州自動車道・加久藤トンネル

掘削時には大量の突発湧水(最大で毎分87m3)に遭遇したため、水抜き坑、水抜きボーリングで湧水を減らし、薬液注入を施して難関を突破した。
坑内の大量湧水


写真は鹿島月報より転載

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