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―東京電力本店本館ビル無線鉄塔塗り替え工事―

●サビ発生を抑える特殊下塗り材を開発
 サビ発生箇所ではまず古い塗装を全部はがしてサビを落としたあと、5回塗り重ねる。
 サビは溶接部分、階段など鉄塔に付属している部分、水のたまりやすい箇所など、同じ場所に発生しやすい。 そこで今回の塗り替えに際して当社が提案し、採用された工法は、 サビの発生しやすい箇所には特殊下塗り材を使用し、全ての箇所の中塗り材の厚みを50ミクロンにするというもの。 この工法の採用でサビ発生が押さえられ、表面劣化も遅延することから、次回以降は10年に一度の塗り替えで済む予定である。

作業中以外は昇降ネットをたたむ
●一滴たりとも逃がさないために
 古い塗料片や塗料を外へ逃がさないために曲面でも使用できる集塵機付サンダーと昇降ネットが改善・開発された。 集塵機付サンダーにより、塗料片の風散が皆無となり、公害・近隣問題が解消された。 昇降ネットは外部の養生ネットであり、無線鉄塔への風圧影響を少なくするため作業のない時は下へ降ろし、折りたたんでおく。
●三角形のゴンドラと階段裏塗装用足場
 作業ゴンドラは3本の柱に対し、それぞれの柱を囲んで3台ずつ計9台。 作業しやすいように柱の形に沿って三角形につくられており、一台に一人ずつ乗って塗装作業を行う。
 三本の柱に囲まれた屋外階段は、全部で465段。階段裏を塗装するのに階段用足場も開発された。
作業ネット内部
階段裏塗装用足場


写真は鹿島月報より転載

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