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日本一の高橋脚つくり

−鷲見川橋橋脚建設を支える技術−


橋脚建設中の現場
右からP3橋脚、P2橋脚、P1橋脚は現在基礎工事中

 現在建設中の東海北陸自動車道(一部開通)は,愛知県から富山県まで南北に縦断する延長185kmの高速道路である。飛騨山地と平行するため地形は急峻で,橋梁・トンネル区間が連続している。当社が担当する岐阜県高鷲村の約2kmの区間も1つのトンネルと4つの橋梁で構成されている。

 この工事のメインとなる鷲見川橋は,橋長436mで,55m,118m,68mの3基の高橋脚を有する。現在,わが国の既存橋梁で70mを越える高橋脚を有するものは6本あり,そのうち一番高いのは本四連絡橋児島−坂出ルート与島高架橋の79mである。鷲見川橋P2橋脚118mが完成すると一挙に1.5倍となり,現在計画中の橋脚をいれても日本一となる。

○自ら昇っていく型枠足場を開発
 今回,地形・作業環境が大変厳しく,過去に例のない高橋脚の施工のため,新たに「自昇式型枠足場」が開発された。従来,作業足場や飛来落下防止設備は下から順に組まれていった。そのため,施工が進み橋脚が高くなればなるほど,足場増設などの高所作業や,クレーンを使用した荷役作業の頻度が増した。突風などの危険も大きい。さらに,コンクリートが乾くのを待ってから次の足場を組まなければならないなど,時間ロスもあった。自昇式型枠足場を採用したことにより,これらの問題を一挙に解決し,安全に,且つ効率的に作業を進めることができるようになった。


自昇式型枠足場

写真(上)上部マスト部分拡大
マストのまわりに配した昇降用レールとマイティクリーパ


写真は月報KAJIMAより転載

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