縦二連型シールド工法掘進実験
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日本で初めての泥水式縦二連型シールド工法の実証実験が、当社関西支店機材センターで行われ、掘進を完了した。
縦二連型シールドは、シールドトンネル2本を上下に同時に構築できるシールド機。 単円形シールドに比べて不要断面が少なく、2本同時に掘削、覆工できるため、安全性・信頼性が高く、工期短縮を図ることができる。 しかし、縦二連型のシールド機は重心が高く、土を削る面板の回転で生じる不釣合力により、姿勢制御が非常に複雑になる。 そのため、今回の実証実験で姿勢制御を中心とした基礎実験を行ったものである。 実験機は幅1,341mm、高さ2,361mmと実機に近い大きさで、1リング10ピースのスチールセグメントを使用して覆工を行った。 昨年9月末までに予定の距離22mの掘進を終え、10月には実験に使用したシールド機とセグメントを回収し、裏込注入の充填状況や施工状態を目視で確認した。
当社はすでに昨年、大阪市交通局の地下鉄工事で世界初の横3連型MFシールド工法を採用している。 今回縦二連型シールド機の姿勢制御基礎実験を行ったことによって、世界に先駆けたシールド技術の開発に、より一層力を入れていく方針である。
写真は鹿島月報より転載
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