東京都調布市にある当社技術研究所西調布実験場の22号館(コンクリート・風洞実験棟)に、ビル風や風揺れなどさまざまな風問題に対応できる『大型境界層風洞システム〓が完成した』。
この風洞装置は、ゲッチンゲン型風洞と呼ばれる巨大なドーナツ状の空間で、全周は121.9mにおよぶ。測定部の断面は幅4.5m、高さ2.5mで、最大毎秒36mの風を発生させることができ、建設関連では世界最大級のものである。また、風速・風圧・風力・振動などの測定・データ処理はワークステーションで自動制御されており、特に最大700か所を同時に測定できる風圧測定装置、192か所の同時測定が可能な風速測定装置により、高精度で迅速な計測・データ処理が可能である。
当社は、既に東京都江東区の実験施設で稼働している『中型汎用境界層風洞システム』(22号館に移転予定)、今回『大型境界層風洞システム』と同時に設置された『可視化専用風洞』の3基の風洞を保有することになった。これにより、大型再開発プロジェクトや、超高層ビルなどの耐風設計、炭塵飛散や大気拡散などの環境アセスメント、ビル風対策などに積極的に取り組んでいる。
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