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ユニークな形状の大空間アリーナを建設する

設計コンペで最優秀作品として入選
     本プロジェクトは、1993年7月、設計コンペで久米設計・当社を始めとする6社設計JVの計画案が、最優秀作品として入選した時に始まる。 コンペ入選から約3年、設計コンセプトが具現化し、幾何学的な美しい造形がその全容を現わし始めた。
吊屋根は地組みしてリフトアップ
     スパン80mの吊屋根に使われる部材は、厚さ12mmのスチールプレートを、2本の集成材で挟むハイブリッド構造。 集成材は、信州カラマツを13層に重ね合わせたもので、幅12.5cm、高さ30.0cm、長さ約10mの湾曲材。これを約7,000本使用した。 吊屋根は張力が入ることで初めて安定する。 そこで施工中の風外力などに対する安全性確保のため、吊屋根の自重による張力が入ったままの状態で屋根を吊り上げるリフトアップ工法を採用。
    今年3月末にリフトアップは全て完了。15枚の屋根で構成されたスパン80m、全幅216mの大きな屋根がかかった。
受注してから開発した新技術を導入
     斜め躯体の多いユニークな造形は、通常の施工方法では困難な部位も多かった。 このため、施工に先立ち技術開発を同時に進め、多くの難問を解決している。
     斜壁用特殊ゴンドラもそのひとつ。
     現在、世間の注目を集めながら、一日400人以上の人達によって、今年11月の完成を目指して工事は急ピッチで進んでいる。
外観全景
埋設型製氷冷媒管敷設中のアリーナ大空間
近くから見た天井の様子


写真は鹿島月報より転載

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