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環境にやさしい地域エネルギーで街づくり

 当社エンジニアリング本部では,地域冷暖房の研究開発を進め,複数のエネルギーをどう組み合わせて,どう供給するのが最も経済的・合理的なのか,ケースごとにシミュレーションを行ってきた。今月は,さらに一歩進んだゼロエミッション(廃棄物ゼロ)型のトータルエネルギーシステムへの取組みについて紹介する。

○活用すべきは新エネルギー
 私達は日常生活で,エネルギーの大部分を電力と都市ガスに依存している。しかしエネルギーには,他にも様々なものが存在する。都市ごみは将来安定供給が約束されたエネルギー源と考えることができる。当社では,ごみをリサイクルして作ったRDF(廃棄物固形燃料)を利用したエネルギーシステムの構築に注目している。

○RDF利用エネルギーシステムとは
 従来は廃棄物として処分していた廃プラスチック,木くず,紙くずなどをRDF化し,これを燃やして発電及び熱供給するというものである。地域内の電力はすべてこれでまかなう。余った電力は電力会社に売電する。さらには,安価な電力や熱をエネルギー多消費型産業の誘致の呼び水として役立てることもできる。


RDFは低品位炭と同程度のカロリーを有する

○そして都市管理システムと地域エネルギー管理
 「都市管理システム」の提案も行っている。一元管理される情報を,地域エネルギー関連だけでなく“防災”“防犯”“通信”“交通”“施設運用”にまで広げる。情報管理を行うセンターを発展させて,タウンマネージメントセンターとし,居住者の安全性,利便性,快適性をさらに向上させる。これが「都市管理システム」である。

 「快適で安全な美しい街づくり」には,理想的な地域エネルギーの開発が欠かせない。ゼネコンとして当社が果たすべき役割はますます重要になってきている。


当社独身寮ドーミー柴崎(東京都調布市)の屋根を覆う
太陽光発電システムのソーラーパネル


写真は月報KAJIMAより転載

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