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国内最大の揚水式発電所の建設

 山梨県大月市・塩山市で、東京電力葛野川発電所の建設が最盛期を迎えている。 完成すると最大出力160万kw(1時間の発電で、平均的家庭の約10万軒分の1日の消費電力を得る)の国内最大の揚水式発電所となる。 当社は、発電所本体と周辺トンネル(発電所周辺の様々なトンネル群のうち機器搬入坑、排水坑など総延長約7.3km)の施工を担当している。
 水系の異なる2つのダムを、全長約8.5kmの地下水路で結ぶ。 水量が同じでも、有効落差(実際に発電に利用される落差)が大きいほど、大きな発電能力が得られる。 葛野川発電所は、国内最大の有効落差714mを有し、水資源を有効に活用する。
 発電所は、地表から約500mの地中に、高さ54m、幅34m、長さ210mの巨大な空洞を掘削して建設される。
 この巨大な地下空洞の掘削土量は約256,000m3  1999年7月に80万kw(1・2号機)、2001年7月に残りの80万kw(3・4号機)の運転が予定されている。

揚水式発電所
標高の高い所に上部ダムを、低い所に下部ダムを作り、発電所をはさんで2つのダムを地下水路で結ぶ。 昼間の電気需要の多い時には、上部ダムから下部ダムへ水を落とし、発電機の水車を回転させて発電する。 電気需要の少ない深夜には、ほかの発電所からの電気で、水車を逆回転させて下部ダムから上部ダムに水をポンプアップして貯水し、昼間の発電に備える。
手前の空間に3,4号発電機が設置され、奥には主要変圧器が設置される。
断面の形が卵形の発電所は、
東京電力今市発電所に続いて日本で2つ目


写真は鹿島月報より転載

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