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真のディベロッパーを目指して
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KAJIMA PROPERTY HOLDINGS LTD (KPH社)
Grove House 24BA Marylebone Road London NW1 6JZ
Tel:0171-465-0007 Fax:0171-465-8647
KPH社は1989年、英国のディベロッパーであるスタンホープ社との合弁会社、スタンホープ・カジマ社として設立され、ロンドンでオフィス開発を手掛けてきた。
1995年3月には、カジマ・ヨーロッパ社がスタンホープ社の持ち株を取得し、現在、カジマ・ヨーロッパ社の100%子会社として開発事業を展開している。
英国の不動産市場
英国は、伝統と格式を重んじる閉鎖的な社会という印象がある。しかし、海外からの投資、各種ローカルマーケットへの参入という点では、英国は他の欧州諸国に比べて非常に開放的である。
特に商業用不動産は、賃貸契約期間が通常25年と長いため、長期安定収入を生む優良な投資対象として、世界中の投資家から常に注目されている。そして、不動産市場を支える専門家(各種エージェント、会計事務所、投資銀行など)の質も非常に高く、海外から参入し易い成熟した市場として、欧州の中でも特に重点がおかれている。
また、世界の金融センターの一つであるロンドンには、世界中の銀行、証券、保険業界から一流企業が集まっていることから、優良テナントが多いのも特徴である。
欧州No.1のビジネスパーク開発
KPH社の代表的な開発事業に、ビジネスパーク「ストックリーパーク」がある。英国の保険会社プルーデンシャル社、ディベロッパーのチェルスフィールド社との共同事業で、KPH社は58%のシェアを保有している。
ストックリーパークは、ロンドン西部のヒースロー空港の近くに立地し、環境を重視した敷地の中に、高品質のオフィスビルが集まるグレードの高いビジネスパークである。
入居テナントには、富士通、東芝、パナソニックなどの日系企業の他、グラクソ、EDS、アップルコンピュータ、マークス&スペンサーなど世界の一流企業が名前を連ねている。
現在、第2期開発に着手しているストックリーパークは、ゴルフコースも併設しており、欧州No.1のビジネスパークとして、数多くの専門誌に紹介されるなど高い評価を得ている。
建築業界でも注目のオフィス開発
現在、KPH社は、ロンドンの金融街シティの中心でノーマン・フォスター氏の設計によるオフィスビル、No.1 ロンドンウォール開発の準備を進めている。
隣接する敷地では、カジマU.K.エンジニアリング社がリチャード・ロジャース氏設計の大和証券ヨーロッパ本社ビルを施工している。No.1 ロンドンウォール開発が実現すれば、3年後には、英国二大建築家の設計したビルが隣接して出現することになり、英国の建築業界でも、特に注目されているプロジェクトである。
また、ロンドンからスコットランドへ向かう列車の玄関口、国鉄ユーストン駅前に4棟のオフィスビルを保有し、賃貸事業も行っている。
時代の最先端都市で行う英国ビジネス
会社対会社のビジネスではなく、個人対個人の繋りで人間的なビジネスを行うのが英国式ビジネスの特徴である。
経済、文化の最先端をゆくロンドンで、ジェントルマンたちは、昔ながらのやり方でビジネスを展開している。
KPH社は、21世紀の欧州市場を睨みながら、ロンドン市場で飛躍しようとしている。
写真は鹿島月報より転載
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