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高品質なスポーツターフを目指して

『天然芝用土壌環境コントロールシステム』を開発

 当社は、グラウンドの芝を、一年中を通じて美しい緑のまま、良好に保つことができる『天然芝グラウンド用土壌環境コントロールシステム』を開発した。このシステムより、新設・既設のグラウンドに関係なく、高品質なスポーツターフ(スポーツ用芝)が実現する。

■土壌環境コントロールシステム
 本システムには、芝の生育に最も適切な土壌温度と土壌環境を同時に制御できる以下の二つの機能がある。

土壌温度コントロールシステム
地域、熱源、コストなどのニーズに対応するため、次の2タイプがある。
1. 地中パイプタイプ (ヒーティング&クーリング)
地中に設置した配管を通して、冬季には温水(ヒーティング)、夏季には冷水(クーリング)を流し、グラウンドの芝の育成に適切な土壌温度を維持し、四季を通じて良好な状態を保つシステム。
2. 自己制御型ヒーター線タイプ (ヒーティング)
自動制御型のヒーター線を埋設し、冬季における芝の生育に適切な土壌温度を維持し、土壌の凍結を防止する簡易型タイプ。
本タイプは、新設だけでなく、既存の天然芝への適用も可能にした。既存のグラウンドでも極力天然芝にダメージを与えずに、ヒーターを設置することができる。

土壌水分コントロールシステム メンテナンスフリーのセラミックセンサーを地中に埋設し、芝の管理に適性な土壌水分を計測する。これにより晴天や雨などの気象にあわせ、スプリンクラーなどの潅水装置を制御し、芝にとって常時適度な土壌水分の確保が出来る。

 最適な土壌環境を得ることができる本システムの開発により、高品質なプレークオリティを通年確保し、維持することが可能となった。
 今後はこれらの技術をサッカー場だけでなく、各種競技場や学校グラウンド等に積極的に適用していく。

地中パイプタイプのスポーツターフと蓄熱槽、チラー・ヒートポンプ。
芝のところどころにあいている穴は、調査用サンプリングのため


写真は月報KAJIMAより転載

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