[2010/03/30]

名古屋市内で「鹿島二ホンミツバチプロジェクト」を実施

  • 中部地域初となる「ミツバチプロジェクト」を展開し都市の生物多様性保全に取組む
  • 社会貢献活動の一環として、ミツバチを通じた環境教育プログラムを実施予定

 鹿島(社長:中村 満義)は、中部地域初となる「ミツバチプロジェクト」を実施します。
 日本の在来種である二ホンミツバチを用いて、その行動をデータ化し、都市域の生物多様性保全につながる生態系配慮型緑地計画の提案に盛り込んでいきます。

ミツバチプロジェクトの拡がり

 ミツバチは、花や樹木のポリネーション(花粉媒介)により周辺環境の活性化に役立つとされ、生態系における環境指標種*1として注目されています。農薬に弱い性質を持つことから、都市域でミツバチが住める環境づくりは、「ミツバチプロジェクト」として首都圏で拡がりを見せています。

*1 環境指標種:その生物が生息していることで、その地域の自然環境の指標が測れる存在

児童館での採蜜体験の様子
鹿島二ホンミツバチプロジェクトでは社宅に隣接する児童館で
環境教育プログラムを実施(採蜜体験の様子)

日本の在来種である二ホンミツバチ
日本の在来種である二ホンミツバチ

鹿島二ホンミツバチプロジェクト

 当社は昨年より、日本の在来種である二ホンミツバチを使った「鹿島二ホンミツバチプロジェクト」を展開しています。東京都内の当社社宅に巣箱を設置して、ミツバチが蜜を採取するために飛び回ったエリアや、集まる花などの特徴をデータ化するとともに、周辺緑地のモニタリングなどを行い、生態系配慮型の緑地計画の提案などに盛り込んでいます。
 今般、名古屋市内にある当社中部支店の屋上で、「鹿島二ホンミツバチプロジェクト」を実施します。同支店は、2010年10月に開催されるCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)の際、情報発信拠点となる市内栄地区に位置しています。当社では、都市における生物多様性の促進のため、また、生物多様性を一般の方に分かり易く説明するための環境コミュニケーションツールとしての活用を目的として、同プロジェクトを推進していきます。
 また、周辺地域への社会貢献事業の一環として、保育園・幼稚園児を対象に、ミツバチを通じた環境教育プログラムの実施を予定しております。
 なお、中部支店における本活動は、「COP10パートナーシップ事業(677号)」*2として認可を受け実施致します。

*2 「COP10パートナーシップ事業」:COP10実行委員会が、COP10を一緒に盛り上げる事業やイベントを募集し、同委員会のパートナーとして認定するもの。対象となるのは、市民団体、企業、学校などが主催する事業やイベントで、COP10の開催をPRする内容であるもの。

 中部地域において、COP10開催を機に生物多様性への社会的関心が更なる高まりを見せる中、当社が設計施工を手掛けた名古屋学院大学では、本年5月より、名古屋キャンパス白鳥学舎でニホンミツバチの飼育を開始します。当社は、「鹿島二ホンミツバチプロジェクト」を通じて蓄積したノウハウを活用して、同学院でのミツバチプロジェクトの実施支援を行う予定です。

「企業の森づくり」への取組み

 当社中部支店は、2009年10月、「企業の森づくり」活動への参画を表明しました。当社は、日本全国に1,000haに及ぶ社有林を保有しており、長年維持管理を続けています。これらは、「国家再建は森林の再生から」ということを当時の経営トップが信念としていたことに遡ります。現在に至るまで、広葉樹・針葉樹等その場所の周辺環境に合わせた樹木の管理を続けております。このような会社の歴史的背景のもと、当社中部支店は「企業の森づくり」を通じた社会貢献活動に積極的に参加するとともに、活動を通じて社員の環境保全に対する意識高揚に役立てていく方針です。

今後の展開

 当社は他社に先駆けて、2005年に「鹿島生態系保全行動指針」を制定し、生物多様性保全のために全社的に取り組んできました。カニが棲息する護岸(カニ護岸パネル)や、環境指標種としてのコゲラに注目した環境ネットワークづくり(エコロジカルネットワーク)などはその一例です。
 鹿島は今後も、「生物多様性都市へ」をテーマに、都市の生物多様性を豊かにするための取組みを提案していきます。

鹿島の「いきものにぎわうまち」HPへ 別ウィンドウが開きます

カニ護岸パネル
カニ護岸パネル
キツツキの一種であるコゲラ
キツツキの一種であるコゲラ

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