財団法人鹿島美術財団(会長:鹿島昭一)は、「鹿島美術財団賞」の第17回受賞者を決定しました。
鹿島美術財団賞は、美術史研究の一層の振興を目的として1994年に設けられたもので、
毎年、助成者の研究成果をまとめた論文 (同財団刊行の『鹿島美術研究』に掲載)の中から選考され、
特に優れたものに対し贈呈されています。
高階秀爾 東京大学名誉教授をはじめ計6名の選考委員による審査の結果、今回は、2008年に助成を受けた53件の研究のうち、
財団賞選考の有資格47件について選考が行われた結果、次の2氏の論文が選ばれました。
来る5月19日(水)に授賞式を行い、賞状と副賞50万円が授与されます。
我が国では美術研究者の優れた研究に対して授与される賞には「国華賞」(朝日新聞社関連)など数少ないことから、 本財団賞は年々美術研究者の大きな関心を集めています。
同財団は、美術の振興をはかり、もって我が国の文化の向上、発展に寄与することを目的に1982年(昭和57年)に設立され、 事業として美術に関する調査研究の助成、出版や国際交流の援助などを行っています。 その助成実績は、調査研究への助成を中心として、全国の中堅・若手の美術研究者を主な対象に今年を含め約1,700件、 総額約12億6,600万円にのぼります。
《日本・東洋美術部門》
加藤 弘子(かとう ひろこ) 43歳
(東京藝術大学美術学部教育研究助手)
研究主題:「円山応挙の写生図に関する調査研究
―応挙写生図粉本化の意義― 」
《西洋美術部門》
佐々木 千佳(ささき ちか) 35歳
(東北大学大学院文学研究科専門研究員、東北学院大学非常勤講師)
研究主題:「伝統主題の変容―≪キリストの復活≫
(ヴェネツィア、サン・ミケーレ・イン・イーゾラ聖堂祭壇画)にみる
図像と機能― 」
*授賞式に引き続き、上記受賞者による研究発表会が開催されます。
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その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。