[2011/02/02]

福浦ふくら風力発電所が運転を開始

国産最大風車を採用した大型風力発電施設がフルターンキーで完成

 鹿島(社長:中村満義)が施工を進めていた福浦風力発電所(石川県羽昨郡志賀町)の第2期工事(5基)が完成し、全9基の風車の運転が開始されました。 本発電所は、日本海発電株式会社(北陸電力100%子会社)が開発を進めていたもので、当社が設計・風車調達・施工・試運転を取りまとめるフルターンキー契約にて、建設を担当しました。

 本発電所は、北陸電力グループが進める、再生可能エネルギーの導入促進など地球温暖化防止に向けた様々な取組みの一環として、2006年から進めてきたプロジェクトで、北陸電力グループ初の大規模風力発電所となります。 風力発電機には、三菱重工製(MWT92/2.4)を採用し、国内最大級の直径92mのローター(羽根)により、国産風車では最大の2,400kWの定格出力を誇ります。これによって、年間の発電電力量は、約4,100万kWhに達し、 一般家庭の消費電力に換算すると約11,000世帯分の自然エネルギーによって発電された電力が供給されます。

 風車の大型化に伴い2007年6月に建築基準法が改正され、風車のタワー及び基礎の構造設計には、超高層ビルと同様に国土交通省大臣認定取得が義務づけられました。 本発電所の風車は2メガワットを超える大型の風力発電機としては最初に大臣認定を取得しました。また、森林に囲まれた発電所敷地内の送電線を地中埋設としたり、鳥類保護に配慮し地域に生息する猛禽類の繁殖期を考慮した工程で施工するなど、環境に配慮して計画を進めました。

 当社は国内初の超高層ビルである霞が関ビル(1968年竣工)の建設においてビル風対策として「風工学」分野の研究を開始しました。以来40年以上の風に関する研究成果が風力発電エンジニアリングの分野にも生されています。 1990年代初めの日本初のウインドファームの建設工事に始まり、風力発電用コンクリートタワーの設計・監理、国立公園内における事業用ウインドファームの環境影響調査、国土交通省大臣認定取得などの日本初の技術やサービスにチャレンジしています。
 今後も洋上風力発電施設の建設など時代にマッチした技術で、低炭素化社会の実現に貢献してまいります。


■工事概要



位置図 建設の状況 (直径92mのローター上架)
           位置図              建設の状況 (直径92mのローター上架)



発電所全景
発電所全景


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