[2012/05/10]

第19回鹿島美術財団賞を2氏に贈呈

 公益財団法人鹿島美術財団(理事長:鹿島昭一)は、「鹿島美術財団賞」の第19回受賞者を決定しました。
 鹿島美術財団賞は、美術史研究の一層の振興を目的として1994年に設けられたもので、毎年、助成者の研究成果をまとめた論文(同財団刊行の『鹿島美術研究』に掲載)の中から選考され、特に優れたものに対し贈呈されています。
 高階秀爾 東京大学名誉教授をはじめ計5名の選考委員による審査の結果、今回は、2010年に助成を受けた57件の研究のうち、財団賞選考の有資格50件について選考が行われた結果、次の2氏の論文が選ばれました。来る5月11日(金)に授賞式を行い、賞状と副賞50万円が授与されます。

 我が国では美術研究者の優れた研究に対して授与される賞には「國華賞」(朝日新聞社関連)など数少ないことから、本財団賞は年々美術研究者の大きな関心を集めています。

 同財団は、美術の振興をはかり、もって我が国の文化の向上、発展に寄与することを目的に1982年(昭和57年)に設立され、事業として美術に関する調査研究の助成、出版や国際交流の援助などを行っています。 その活動実績は、全国の中堅・若手の美術研究者を主な対象とする調査研究への助成を中心として、今年を含め約1,960件、総額約16億2,500万円にのぼります。

【第19回財団賞受賞者】

《日本・東洋美術部門》
   谿 季江(たに ときえ) 30歳
     (関西大学大学院文学研究科博士課程満期退学)
      研究主題:「大津絵再考―近世絵画史における大津絵の位置づけ―」

《西洋美術部門》
   深田 麻里亜 (ふかだ まりあ) 31歳
    (東京芸術大学美術学部教育研究助手)
      研究主題:「ヴィッラ・マダマ、左廊ヴォールトの《ネプトゥヌス》
                ―「クオス・エゴ」と教皇レオ10世称揚の図像―」

【授賞式】

   *授賞式に引き続き、上記受賞者による研究発表会が開催されます。

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