[2013/11/11]

石巻がれき処理事業での地域貢献活動への取り組み

地元経済への貢献や地域の方々への就労支援を継続実施中

 鹿島(社長:中村満義)は、宮城県石巻市雲雀野(ひばりの)埠頭において、東日本大震災で発生した災害廃棄物を処理する業務を宮城県からJVにて受託し、今年度末までの処理完了を目指しています。この石巻ブロック災害廃棄物処理事業は、震災復興のシンボルであり、事業の当初から地域経済復興支援や地元住民の就業支援、働きやすい職場環境等に関する様々な活動を行っています。

「ひばりのご縁市」

 地域経済復興支援の活動の一つが、社団法人石巻観光協会とJVが共同で開催している定期市「ひばりのご縁市」です。この「ひばりのご縁市」は、観光協会に加盟する地元被災企業や事業者に、販売機会を提供する、という支援を目的としており、今年4月からこれまでに7回開催しています。
 地元・石巻の特産品や水産加工品をはじめ、地元農家生産の野菜のほか、B-1グランプリにも出場する「石巻焼きそば」の屋台などがJV事務所前広場に出店し、毎回、がれき処理事業の職員や作業員の方々でにぎわいを見せています。今後も11月15日(金)、12月20日(金)の両日に開催が決まっています。


JV事務所前に多くのテントが並ぶ地元・石巻特産の海産物も多数
JV事務所前に多くのテントが並ぶ地元・石巻特産の海産物も多数

地元の農家生産のトマトも人気B級グルメ・石巻焼きそばに行列
地元の農家生産のトマトも人気B級グルメ・石巻焼きそばに行列

働きやすい環境づくり

 本事業では地元の方の雇用促進と働きやすい現場環境への取組みにも力を入れています。
 処理事業に携わる作業員の多くは被災した方々であり、通勤手段のない方もおられるため、地元のバス会社と連携し、通勤用の巡回バスを毎日運行しています。
 また、災害廃棄物処理事業という特殊な作業環境のため、作業員が気持ち良く作業できるよう、貸与する作業着は現場で回収し、地元のクリーニング業者で毎日洗濯しています。


通勤用巡回バス毎日回収しクリーニングされる作業着
通勤用巡回バス毎日回収しクリーニングされる作業着

事業終了後の就業支援

 本事業では建設業に初めて携わる作業員も多く、これを機会に技術を習得することができるよう、希望者に対しては、建設業に関わる技能講習や重機の操作に関する講習会を定期的に開催しています。これまでに高所作業車や小型移動式クレーン、解体用機械運転技能特例講習などを実施し、個人のスキル向上と、本事業終了後も建設関連業務に継続して就業できるような支援体制を整えています。
 また、宮城県の指導のもと、離職される方々を対象にした「再就職支援プログラム」を、ハローワークと連携して策定しました。具体的には、継続教育としてのパソコン講習会、再就職支援としての求人ニュース公開、再就職支援説明会を実施しています。
 今後も個別相談会や雇用保険説明会などの場を設けるなど、希望就職先などのニーズにできるだけ応えられるよう、ハローワーク等と連携した支援策を続けていくことにしています。


技能講習の様子パソコン講習会の様子
技能講習の様子パソコン講習会の様子

その他の支援活動

 がれき処理の過程で見つかった写真を、デジタル化した上で公開する「思い出の写真デジタル公開センター」をJVの敷地内に設置しています(運営:石巻市)。このセンターでは、写真や卒業アルバム、各種証書、ご位牌やご遺影といった思い出の品々を保管・管理し、写真はデジタル化した上で公開しており、一日も早く持ち主の元へ返せるように支援を行っています。

思い出の写真デジタル公開センター
思い出の写真デジタル公開センター

 更に、広大な敷地を囲む仮囲いには、地元の小中高校生による「アートdeメッセージ」を掲示、復興に向けた熱い想いをアピールしています。

仮囲いに掲示された「アートdeメッセージ」
仮囲いに掲示された「アートdeメッセージ」

 この石巻ブロック災害廃棄物処理事業は、2011年10月から業務を開始し、宮城県内の処理施設の中でも最大の約314万トンの災害廃棄物を処理する事業です。
 本事業は復興のシンボル的事業であるため、このような地域復興、地元経済への貢献や地元住民の皆さんの就業支援など、様々な活動を宮城県や関係団体等と連携して行いながら、今年度末までに処理事業を終えることにしています。


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その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。