水曜会:社内講演会の記録
第90回 2018年5月16日(水)
芦原 信孝建築家
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芦原信孝氏、二回目の水曜会登壇である。1965年鹿島に入社された氏であるが、入社時のエピソードやその後アメリカで活躍されるまでの顛末など、とても楽しく、そして身近に感じられる講演であった。入社試験で海外に行きたいと言われたことが、当時の鹿島社長の記憶にとどまり、その直後ロサンジェルスへ赴任することに繋がったこと、その後のNYへ転勤とそこでの活躍が認められ1978年に独立される経緯などは、氏の語り口もあり、時間が経つのが忘れるくらい楽しい話の連続であった。そこに至るにはそれぞれのフェーズで試練があり、大変な努力を積み重ねてこられたと思うが、どのような国から来ようが才能のある人間にチャンスを与えつづけるというアメリカという国の大きさも語っていた。
アメリカに初めて行かれた時に初めて見た高層ビルの衝撃といつか自分でも絶対に高層ビルを設計するという誓い。そのために一つ一つチャンスを捉え、自分の経歴に紡いでいき、次のチャンスへつなげていく能力。これは建築家にとってとても大切な才能である。それがHyatt 48 LexやCourtyard & Residence Inn, Manhattan Central Parkの設計につながっている。
次は日本で設計を行いたいと語る。日本で芦原信孝氏による超高層ビル設計を見てみたいと思う。三回目の水曜会登壇はそれが実現した時であろうか。

芦原 信孝
- 1940年
- 生まれ
- 1965年
- 法政大学建築学科卒業
- 1965年
- 鹿島建設
- 1966年
- カジマアソシエイツ・
ロサンゼルス - 1968年
- ローチ&ディンケル・
アソシエイツ - 1969年
- ハーバード大学大学院
修了 - 1972年
- カジマアソシエイツ・
ロサンゼルス - 1978年
- ノブタカアシハラ建築事務所設立