特集:鹿島本社ビル&鹿島赤坂別館が竣工

適用されている環境設備の新技術

 両ビルには,各種の省エネルギーシステムをはじめとする当社の保有する最新技術が積極的に採用された。いわば建物自体が環境設備技術のショールームとなっている。

(1)省エネルギー関連技術

■基準階オフィス照明制御 ○●
 事務室全体に人感センサー,明るさセンサーを用いて省エネ化を推進。調光機能により適度な明るさを維持。3.6mモジュールごとに照明制御可能とした照明スイッチレスシステム。
■基準階オフィスパーソナル空調制御 「エコ・モジュール」 ○●
 マルチパッケージ方式(冷暖フリータイプ)で,快適性・経済性・個別制御性が向上。人感センサーを用いて不在エリアの空調を停止し,省エネ化を推進。ワイヤレスサーモにより居住域の温熱環境をきめ細かく計測制御。真のCool Bizを実現。
■ナイトパージ ○●, 自然換気システム ○● 
 サッシの給気口から屋内階段を縦シャフトに使った最上階排気の自然通気ルート。夜間,室内に溜まった熱気を排出するナイトパージと中間期の外気導入。
■ハイブリッド蓄熱システム ○
 氷蓄熱型のビル用マルチの採用と併せて,躯体蓄熱を採用することで,より一層の電力需要の平準化を図る。躯体蓄熱は,ビル用マルチの室外機を利用しており,汎用性と実効性を兼ね備えた経済的な蓄熱システムを実現。


(2)その他の技術

■ボアネットシステム(B・OA net system)○●
 BA(ビルオートメーションシステム)とOA(オフィスオートメーションシステム)のネットワークを完全統合したシステム。例えば会議室予約をする(OAサーバ)と,会議室の照明・空調・プロジェクタ・電動スクリーンなどを適正スケジュールで自動制御する(BAサーバ)など,ビル内の効率的な環境制御とユーザーの利便性向上を図る。
■ファラデーアースシステム ○●
 オフィスで使用される情報・電子機器の雷保護を目的として,デッキプレートをアースとして利用するシステム。共振現象を防止し,等電位化のため,可能な限り最短で構造体に接続できるように,デッキ接続端子を3.2mモジュールで全面に配置している。 
は本社ビルに適用
は赤坂別館に適用

基準階オフィス照明制御,パーソナル空調制御概念図

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大会議室(本社ビル)
ゲストルーム(本社ビル)
社員食堂(本社ビル) 健康管理センター(本社ビル)
7階からの眺望(赤坂別館) KIビルとの連絡通路(赤坂別館)
エントランス,受付(赤坂別館)
建物概要
鹿島本社ビル
場所:東京都港区/設計:当社建築設計本部/規模:S造(一部CFT構造)一部SRC・RC造B2,14F,PH1F 延べ15,163m2 2007年7月竣工(東京建築支店施工)
鹿島赤坂別館
場所:東京都港区/設計:当社建築設計本部/規模: SRC造一部RC造 B2,15F,PH1F 延べ 33,517m2 2007年7月竣工(東京建築支店施工)

 新しい本社ビルの完成に寄せて
 コンセプト―次世代ワークプレイスの追求
 適用されている環境設備の新技術
 こうして行われた大規模な移転
 本社の変遷