特集:ハウジング・プロデュース![]() Interview〈若きプロデューサーたちから〉 住宅づくりは当社の事業のうち,極めて一般ユーザーに近い商品性を持つ分野である。99年東京23区で発売されたマンションは前年比42.1%増であり,特に首都圏での住宅市場は競争激化を呈している。これからは今までの実績ノウハウを踏まえ,当社ならではのコンセプト・ポリシーに基づく新たな住宅プロデュースが求められている。
実際に住宅販売を経験すると,顧客のニーズやクレームが明確に把握できます。その都度次の商品企画に反映させていくのですが,どうしても目にみえる内装や設備の豪華さに顧客の目はいきがちです。ここ新検見川では街づくりというトータルな視点でみて,環境共生とかコミュニティとか長く住まうことに対し非常に気をつかっているのです。 当社の住宅づくりへのコンセプト・総合力による基本性能や品質の良さを,一般の人々にももっとPRして,鹿島のブランド力を活かしていきたいと思います。そのためにも,まずこの新検見川プロジェクトを早期に完成させて次の街づくりへノウハウを展開していかなければなりません。販売面で苦労することもありますが,一時的な流行に流されることのない商品企画を心がけています。(きよしろ せい) ![]()
最近では,浴室やキッチン・洗面所等の水廻りの設備は格段にグレードアップしてきています。見かけの豪華さにとらわれず質のよいメンテナンスの容易なものを選び,プラン的にももっと大胆に女性の立場から提案をしていきたいと思っています。 近年,住宅設計を取り巻く環境が激変し,鹿島の設計も集団として能力のベースアップが求められています。個々の個性を活かし集団の力に変えていくためにデータベース化を進めているところです。 設計は立場的にエンドユーザーである顧客と直接接する機会に乏しいのですが,開発事業や施工の人たちと情報交換をしながら,顧客の生の声を反映していきたいと思っています。(みやざき ゆみこ) ![]()
また200戸を超す規模なのに,顧客によるフリープラン・メニュープランを採用しています。これは住宅が売れないと仕様が決まらないということで,実は大変なことです。しかし新しい試みができるのもまたそれを確実に仕上げていけるのも鹿島ブランドだからだと思います。 この建物はダブルチューブ構造を採用した当社保有の超高層技術であるHiRC工法となっています。室内に柱・梁が出ず,自由なプランニングが可能となっています。また,構造躯体の約90%をPCa化し,1フロア6日で工事が進んでいます。現場内は整然としていて職人さんにも作業環境が非常にいいと評判です。また同時に建設廃棄物も大幅に削減できます。地球にやさしくかつ作業がしやすいということが,当社ブランドとしての高品質にもつながるのではないかと考えています。(やまだ かつひろ) ![]()
今まで実際に当社が施工した新築住宅で生きたデータ収集を行い,化学物質の発生特性や挙動等の検証をしてきました。現場の協力により得られた貴重なデータを元に,健康に配慮した住宅づくりを行っています。また建材の選定や,施工中の作業員への健康管理にも役立てています。 国内の健康住宅の問題は第1ステージが始まったばかりではないでしょうか?環境への意識が高まる中,健康配慮住宅への要求はカビ,ダニ,結露,ニオイ等,多岐に渡り増加するものと思われます。現時点では化学物質だけが注目されていますが,トータル的な健康配慮住宅を目標に今後は研究を進めたいと考えています。(たけひろ えりこ) |
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