特集:コーポレイト・アーキテクチャー

トータルなデザインによる環境形成
− ECOLE DE HAYAMA−

 昨年10月,湘南国際村にオープンした ECOLE DE HAYAMA (神奈川県横須賀市)は,資生堂にとって二つ目の研修所である。ここでは主に,資生堂企業グループの社員の研修が行われる。

 当社設計・エンジニアリング総事業本部では, ECOLE DE HAYAMA の設計コンセプトの手がかりを,まず資生堂が打ち出しているスローガンやキーワードから得ようとした。コーポレイト・アーキテクチャーは,発注者と設計や施工をする側とが共同作業で造り上げるものである。発注者の資生堂とは建設担当部門のみならず,完成後に施設を使う立場になる人事教育担当や経営トップとのディスカッションを繰り返し行ったのである。

 その結果,従来のプログラムの見直しや,資生堂のコーポレイト・カルチャーを学ぶ新たな環境づくりが必要となった。そこでランドスケープから建築やインテリアに至るまでのトータルなデザインを行い,まったく新しい研修所が誕生することになった。






正面外観。
屏風に見立てたアルミリブ材,竹の植え込み,土壁, 鉄平石の床を持つポーチは, 資生堂創業の精神「東洋と西洋の文化の融合から,新しい価値を生み出す」を象徴的に表現している


トータルなデザインによる環境形成
建築が語りかける資生堂らしさ
質実剛健,生産性,満足感,コミュニケーションをデザインする
全社的一体感を生み出す本社オフィス