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research
景観上の検討ポイントの抽出
河川の両岸や各道路,街中などからの視点を設定し,景観上の検討すべきポイントを抽出する。主桁のアーチ部と箱桁部の連続性の確保,箱桁底面やウェブ部の軽快感の実現がおもなポイントとなる。
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design concept
設計の基本コンセプトの構築
構造体の構成要素は視覚的な線に分解して考えることができる。この「視覚的ベクトル」による形態分析を行い,ベクトルの優先順位(A→B→C→D)を決定する。視覚的な連続性をうむ「ベクトルA」(主桁)をより強く感じさせることが「骨格の明快なフォルム」の表現につながる。
A(主桁):連続性を強調するベクトル
B(橋脚):安定性をもたらすベクトル
C(アーチ部曲線):リズム感を生むベクトル
D(アーチ部鉛直壁):透過性に関わるベクトル
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design development
景観デザインの具現化
Point-1 大きさや形状の異なる3ヵ所の拡幅部(非常駐車帯とその中央の非常電話の拡幅部,情報板による拡幅部)を一体化させてシンプルにまとめることにより,ベクトルAを強調することが可能となる。シンボル性を際立たせる工夫であり,基本性能である経済性・施工性も向上する。
Point-2 主桁は地上50mに位置するため,細かな造形処理よりも大きなスケールでの断面処理が効果的と判断。箱桁部の下部を「斜めウェブ」とすることで,ベクトルAのラインを強調してアーチ部との連続性を確保しつつ,国道から見上げた際の軽快感も表現し,風景との調和性を高めるラインを形成した。
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