特集

1996年の風景

　間断なく流れていく時間に、人間は区切りをつけたくなる。一年の始まりは誰しも想いを新たにし、どんな年にするか、またどんな年になるか、来る一年に想いを馳せる。
　1996年、20世紀もあと5年である。20世紀は「栄光と開墾」の世紀と言われてきた。私達は自然を切り拓き、自らの空間を飛躍的に拡大してきた。そして今、100年前と同じように、大きな変化の時を迎えている。 100年前の人々が現在の状況を想像できなかったように、私達もまた、変化の方向を明確に見定めることはできない。本号に紹介する、当社が関わっている5つのプロジェクトと1つの研究開発。いずれも日本が未曾有の好景気を享受していたころに、あるいはそれ以前に企図された計画である。間違いなく私たちの活動を拡大し、さらには風景をも変える計画である。こうした試みの積み重ねが、大きな変化の時代の中で計画の意義を変えながら、新しい時代を作っていくのであろう。
　新しい年を迎えて、これらの計画のグラビアをネタに一年を占ってみてはいかがですか？