特集:高速道路トンネルを地下鉄直下に建設する![]() |
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阪神高速道路長田交差部工事では,鉄道函体を支えるための仮設工事に多くの時間を費やしてきた。 現在ではその工事を終え,高速道路のボックスカルバート建設が本格化している。 9年をかけて行ってきた工事を振り返り,今後の工事についても紹介する。 |
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![]() 現場周辺の地盤は地下水を多く含む砂礫と粘土の互層。このため地中50mまで達する連続壁を工事区域の外周に築くことから始めた。 地上から鋼製杭(中間杭)を打設し,これを支えに路面に覆工板をかける。覆工板の下で下水道,電気,電話線などの埋設物を防護しながら土砂を掘削する。鉄道函体の側部が露出してくると,地震時に函体自体が横振れする可能性があるため,横振れ防止材を函体側部に設置し,函体底部まで掘り下げた。 |
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![]() 鉄道函体直下の土砂を残したまま周囲を掘り下げる。露出した函体直下の法面より,函体直下の地山に薬液を注入し地盤を安定させた。その後,この法面より函体直下に向けて小さな横穴(導坑)を6m間隔で掘削した。導坑は計22ヵ所設けた。 |
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![]() 導坑の中で鋼管杭を施工する。狭い導坑内に入るよう改造した杭打機を用いて所定の位置で削孔を行い,鋼管杭を挿入する。鋼管杭は1つの導坑内に3〜5本設置した。それぞれの頂部には油圧ジャッキを据え付け,鉄道函体の沈下や浮きの制御を開始した。 |
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![]() 鉄道函体を油圧ジャッキで支えたまま,その下部の土砂を必要な深さまで掘り下げ,コンクリート製のボックスカルバートを構築していく。(2008年3月完成予定) |
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![]() 鉄道函体と完成したボックスカルバートとの間にコンクリート台座を設置,油圧ジャッキを盛替え,制御しながら鉄道函体をボックスカルバートに載せ替える。その後,コンクリートにより間詰を行い一体化をはかる。ボックスカルバート内の空間に突き出た鋼管杭は,完成時に交通の障害となるため撤去する。 埋め戻し,道路を元の状態に復旧させると工事は完成する。 |
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工事概要 大道工区交差部開削トンネル工事/発注者:阪神高速道路 神戸高速鉄道交差部開削トンネル工事/発注者:神戸高速鉄道 設計:中央復建コンサルタンツ/場所:神戸市長田区大道通1丁目〜3丁目/規模:掘削深さ24.4m〜31.5m 路面覆工7,240m2 掘削工131,400m3 仮受工122m 仮受杭96本 本体コンクリート工21,700m3 鉄道函体支持コンクリート10,500m3 鉄筋工3,200t/契約工期:1998年7月〜2008年3月(関西支店JV施工) |
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■ Chapter
1 概要 ■ Chapter 2 軌跡 ■ Chapter 3 現況 ■ column 都市部の地下構造物建設で活躍する・・・・・・アンダーピニング工法 |