特集:これからのインフラ整備

土木構造物のリニューアル


 戦後の高度経済成長期に整備された社会資本ストックは,建設後30〜40年を経過しており,それらの維持補修・更新費は急速に増大する予想である。一方では,高齢化少子化による労働人口の減少や経済活力の衰退が懸念されるため,将来継続的に社会資本整備をおこなうには,スクラップアンドビルド一辺倒の考え方を改めて,構造物の長寿命化を図らざるを得なくなる。当社としては,来るべきリニューアル時代に備え,ライフサイクルエンジニアリング(LSE)関連の研究開発を進めるとともに,リニューアル市場に対して戦略的に取り組む必要があり,土木技術本部にリニューアル室を設置した。


経済企画庁の試算では,公的社会資本投資額に占める維持補修・更新費の割合は2000年には18%(9兆8千億円),2010年には31〜36%(22兆3千億円)となる見込みである。

京葉シーバース補修(1977〜80)

阪神高速守口線橋脚補強工事(1996〜99)

山王海ダム(1992〜2002)


巻頭企画・座談会「これからのインフラ整備を考える」
土木構造物のリニューアル
解説「PFIって何だ?」