特集: 新国際線ターミナルに大屋根を架ける
特集: 羽田と新千歳の大空間建設

特集:新国際線ターミナルに大屋根を架ける羽田と新千歳の大空間建設

外国人観光客の年間1,000万人を目指して,政府は「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を展開している。
東京国際空港(羽田空港)の沖合展開をはじめとして各地の拠点空港の整備を進めているが,象徴的なのが羽田空港と新千歳空港に登場する国際線専用ターミナルである。共通する特徴は「大空間」。広く,長いターミナルビルのなかで,出発を待つ旅客が自分の居場所を把握するために,見通しの良い空間が欠かせない。
羽田はスライド工法,新千歳はクレーン工法と,採用した工法は対照的だが,ともに大屋根を架ける工事が最盛期を迎えた。
ものづくりの創意工夫が随所に盛られた二つの国際線ターミナルビルの建設現場を訪れた。
2010年,日本の空が大きく変わる。

東京国際空港国際線地区旅客ターミナルビル等新築工事
出発ロビー完成予想パース
MAP

東京国際空港国際線地区旅客ターミナルビル等新築工事
既存の第一旅客ターミナルの南に国際線地区として整備され,旅客ターミナル・貨物ターミナル・エプロンを建設。
沖合のD滑走路と合わせて2010年10月より供用開始予定。

場所:東京都大田区
発注者:東京国際空港ターミナル
設計:羽田空港国際線PTB設計共同企業体
監理:羽田空港国際線PTB監理共同企業体
規模:S造一部SRC造(PTB棟) 5F 
延べ 142,015m2(A・B工区)153,900m2(全体)
工期 2008年5月〜2010年7月
(東京建築支店JV施工)

新千歳空港国際線旅客ターミナルビル新築工事
完成予想パース
MAP

新千歳空港国際線旅客ターミナルビル新築工事
既存ターミナルビルの西側に国際線専用のターミナルビルとして
整備され,2010年3月より供用開始予定。

場所:北海道千歳市
発注者:北海道空港
設計・監理 : 日建・空港コンサル・アラップ・
久米 設計・監理業務共同企業体
規模:S・RC造 B1,4F 延べ 61,270 m2
工期:2008年4月〜2010年1月
(北海道支店JV施工)

 5,000tの大屋根をスライドさせる
 船形トラスを道路上で架ける