水曜会:社内講演会の記録
第67回 2005年8月3日(水)
仙波 武士・木部 晴仁鹿島 建築設計本部
ドイツの環境配慮設計事情
デザインとエンジニアリング双方の高度な融合で欧州のサステイナブル建築を牽引するドイツ。そのドイツを代表する建築家インゲンホーフェン(IUP:Ingenhoven und Partners)のもとで研修と実務に従事した仙波と、同じくドイツの設備系エンジニアリング事務所HL Technik及びEbert Ingenieureで研修を行ってきた私の両名が報告を行った。
私からはドイツ環境配慮設計の傾向、日独の気候の違い、標準的な事務所建築の仕様、ガラスを用いた多機能ファサードの基本的なアイデアと応用事例、躯体蓄熱型放射冷暖房、学校での環境配慮設計事例、コミッショニングなどについて紹介した。
仙波はそれらを踏まえた上で、いかにデザインとエンジアリングが融合した建築が具現化されるかをIUPでの実際の体験にもとづいて説明した。
質疑を通して、ドイツではファサードがおかれる外部環境と内部要因を十分に理解した上で、環境工学的な観点から緻密かつ論理的にファサードデザインがなされており、それを欠いたデザインは説得力に乏しく実現にいたらないことが、参加者に十分に伝わったであろう。

仙波 武士
- 1965年
- 生まれ
- 1992年
- 鹿島建設
木部 晴仁
- 1974年
- 生まれ
- 1998年
- 鹿島建設