水曜会:社内講演会の記録
第97回 2023年9月6日(水)
仲 隆介NAKA-Lab. / 京都工芸繊維大学名誉教授
生きる場 –ワークプレイスのデザイン–
昨今の働き方改革の潮流の中で鹿島建設においてもオフィス再編が行われており、「働き方」「働く場」への意識の高まりを感じていた。本講演ではワークプレイスデザインの第一人者である仲隆介氏をお招きして、これまでの仕事とそのエピソードを交えながらワークプレイスデザインの変化と今後の働く場の在り方ついて語っていただいた。
「作業空間としてのオフィスから知的創造空間としてのオフィスへ」
コロナ禍を経て作業空間としてのオフィスが不要となりつつある一方、偶発的な共同作業により創造性の高い仕事をする場としてのオフィスが求められており、働き方を変えるにはハードである建築だけでなく、ソフトとなる経営行為にまでデザインの対象を及ぼす必要性について言及した。
また、最新のオフィス事例を通して自分で働きたいように働くことが幸福であり、幸福であることで生産性が上がる。多様な働き方を許容できる場が、オフィスには必要であるとも語った。
設計者でありながらユーザーでもある我々のかかわり方を見直す機会を与えていただいた。今一度我々にできることを考えていきたい。

仲 隆介
- 1957年
- 大分県生まれ
- 1983年
- 東京理科大学院
修士課程終了、
PAL インターナショナル
一級建築士事務所 - 1994年
- マサチューセッツ工科大学客員研究員(フルブライト奨学金制度)
- 1998年
- 宮城大学助教授
- 2002年
- 京都工芸繊維大学助教授
- 2007年
- 京都工芸繊維大学
デザイン経営工学科教授 - 2023年
- NAKA-Lab. 代表 /
京都工芸繊維大学
名誉教授