特集:変わる教育と鹿島のソリューション |
教育システムの刷新とともに,学校が抱える悩み──とくに私学においては経営計画が挙げられるだろう。学校づくりという「投資」に対して,当社では発注者とともに経営計画の立案・支援も行っている。 校舎の建替えやリニューアルに伴う経営的なシミュレーションや,移転先用地の不動産情報も収集・提供する。あるいは資産の有効活用として,新校舎の余剰容積を活かした収益スペースの提案など,私立学校法や税制面も踏まえたうえでのきめ細やかなサービスを展開している。 |
経営を先進化させるシミュレーション |
「居ながらリニューアル」は当社の得意とする技術であるが,建替えやリニューアルに際して工事期間中の仮校舎を求める発注者も少なくない。とくに都心部では,まとまった敷地の確保は困難だ。そこで目を付けたのが,統廃合される公立学校である。当社はネットワークを張り巡らせて,不動産情報などのストックをつねに数多く用意し,発注者に提供する。 また,投資に対する経営リスクを確実に予測するために,学校経営の長期的なシミュレーションも行っている。必要な投資額に対する資金調達の方法をはじめとして,収支計画を予測しながら,当該期間の財務状況を推定する。校舎の更新だけでなく,ITなどの設備投資に対する影響を定量化し,効果を最大限に引き出すことを目指している。 こうした経営シミュレーションのメニューは,幼稚園,中学校,高校,大学・短大と用意しており,医科大学では附属病院についても対応している。さらに,既存の学校だけでなく新たに設立する学校に対しても実績を持ち,例えば福祉系専門学校の創立にあたっては,施設の建設とともに設立手続きなども含めて学校づくりをお手伝いした。 |
工事中の仮校舎情報の提供 すでに20校以上が統廃合校舎を利用して建替えなどを行っている。工事中の仮校舎が決定することで建設事業が動き出す |
学校経営シミュレーション例 私立中高一貫学校の建替え時に提案した例。理事会での検討データとなる |
当社の学校経営シミュレーションシステム | |
■建替え事業の立案 安定した経営を損なわない建替え事業規模は? ■収益事業の展開 収益事業から学校会計への繰り入れ可能な金額は? ■事務のアウトソーシング アウトソーシングの推進による経営上の効果は? ■維持管理計画 長期的な維持管理を効率的に進めるには? ■情報化 情報化投資の効果は? |
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学校経営シミュレーションでの検討 |
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学校経営への影響の把握と効果の定量化 |
学校を社会へと開く事業システム |
産学協同の研究,生涯教育講座の開設,図書館や体育館の地域開放は,施設を有効活用した社会貢献である。こうしたポテンシャルは,学校の新たな収益事業にもなる。 知的財産と教室を社会人講座へ,体育施設をスポーツクラブへと展開し,利便性と余剰容積を活かしてのオフィスや住宅などへの賃貸スペースも計画できる。 当社では,事業や施設のアイディアを提案するに留まらず,実際にマーケットをリサーチしたうえで,学校本来のイメージに相応しい事業パートナーを紹介し,収益事業や併設機能を形成する。学校のポテンシャルは,社会に目を向けることで,教育も施設もボーダレスな学校づくりへとつながるのだ。 |
学校法人の収益事業例(市場調査) | ||||||
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T高校における収益事業の提案例 建替えで生じた余剰容積を活かして賃貸オフィススペースを併設する |
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|Solution0:教育・学校の「相談室」になる |Solution1:キャンパスのオリジナリティを創造する(施設/交流編) |Solution2:教育のシステムを支援する(カリキュラム/IT編) |Solution3:学校のポテンシャルを最大化する(経営・事業コンサルタント編) |