特集:KAJIMA 新エンジニアリング主義

0 「技術の鹿島」のエンジニアリングとは?

What's “ENGINEERING”?
 建設分野でエンジニアリングの前につく言葉を思い浮かべてみる・・・・・・建築・土木だけでなく,都市,環境,情報など,つぎつぎと連想が広がるだろう。聞き慣れた言葉ではあるが,その本来の意味は意外と知られていないのではなかろうか?
  一般にエンジニアリングは「工学」と訳されるが,語源を遡ると,engineeringの基となったラテン語generareは「生む」,ギリシア語genesisは「起源」を意味することがわかる。また,1818年にイギリスで結成された世界最初の土木工学会では,「自然にある大きな動力源を人間に役立つように支配する術」とエンジニアリングを定義しているのである。

技術を活かす総合力
 本来は大きくて柔らかい意味をもつ言葉,エンジニアリング。そこには時代とともにさまざまな解釈が与えられてきたが,建設技術を基盤とする当社のエンジニアリングとは何だろうか? たとえば,当社が持つ個々の技術(technology)とエンジニアリングの関係を,下図のようにイメージすると理解しやすいのかもしれない。
 建築・土木だけでなく,機械,設備,情報などの多様な技術を統合し,パッケージ化して顧客に提供すること。その一連のプロセスがエンジニアリングである。顧客やマーケットのニーズの分析・整理,必要な技術の選定,個々の技術をつなぐシステム化・・・・・・言い換えれば,総合力を発揮し,トータルなソリューションを提供することにほかならない。
 さらなる具体像を理解するには,変貌し,拡張してきた,当社のエンジニアリングの軌跡をたどるとよい。その延長線上には,建築・土木といった従来の枠組みを超えた,建設業の新しいビジネスモデルが見えてくるのである。


エンジニアリングの語源
●ラテン語
generare = to produce(生む)
genus = a race(種族)
gignere = to bear(産む),beget(生じさせる)
●ギリシア語
genesis = origin(起源),source(源)
エンジニアリングのイメージ
エンジニアリングのイメージ





0 「技術の鹿島」のエンジニアリングとは?
1 ニーズをかたちにする実践力
2 社会をつなぐ創造力
3 鹿島イズムとエンジニアリング・スピリット