特集:KAJIMA 新エンジニアリング主義![]() |
2 社会をつなぐ創造力 エンジニアリングの拡張 |
まちづくりのエンジニアリング トータルエンジニアリングの視野は,ひとつの建築・施設にとどまらず,都市や地域レベルにも広がりをみせている。防災,交通,環境,情報といった当社の多角的なエンジニアリングによって,都市機能の更新や,地域活性化の計画立案のサポートも可能となる。従来の「インフラの建設工事」から「インフラのエンジニアリング」への展開は,生活基盤の整備を通じて,まちづくりにも貢献するであろう。 たとえば,地域エネルギー供給や廃棄物リサイクル施設のエンジニアリングもそのひとつである。長野県諏訪市における地域エネルギーの供給事業では,効率性と経済性を両立し,環境にも配慮したエネルギーインフラの構築を行うとともに,地域の防災拠点としての機能の一端を担っている。自然エネルギーを利用した地域活性化施設では,風力発電を中心としたエネルギーの供給を計画している。 また,リサイクルに関する取組みとしては,富山市のエコタウン構想への事業参画が挙げられる。当社の開発した生ゴミガス化システム「メタクレス」を核としたエンジニアリングによって,地域内から排出する有機系の廃棄物をリサイクルする,ゼロエミッション型のまちづくりを目指す。 |
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真のシビルエンジニアリングへ 拡張するエンジニアリングへの眼差しは,地域産業の活性化にも向けられている。たとえば従来の漁港としての機能を活かし,そこにアメニティ施設や観光物産販売施設などを組み合わせて,地域の魅力をより高めようとする漁港活性化施設の計画は,その典型だ。さらに,当社の生物・植物関連技術を活かした農業の活性化にも取り組んでいる。 「自然にある大きな動力源を人間に役立つように支配する術」とエンジニアリングを定義したのは,世界で最初の土木工学会である。また,日本では土木,あるいは土木工学と訳される「civil engineering」だが,直訳すれば「市民のための工学」,つまり「民需工学」となろう。 真のシビルエンジニアリングは,エネルギー供給などのインフラ・生活基盤の整備と,その基盤に根ざした地域・産業の活性化の両面から実現される。当社の目指すエンジニアリングとは,こうした広い意味でのシビルエンジニアリングにほかならないのである。 |
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![]() |0 「技術の鹿島」のエンジニアリングとは? |1 ニーズをかたちにする実践力 |2 社会をつなぐ創造力 |3 鹿島イズムとエンジニアリング・スピリット |