特集:発進・秋葉原クロスフィールド

Chapter-3 新文化のクロスフィールド
誰もが楽しめる街へ
 都内有数の商業集積地であり,国内外から多くの人々が訪れる秋葉原。しかし意外なことに,これまでイベントホールのような集会施設が存在せず,街の往来に比べて飲食施設も少なかった。そこで「集客等機能」が秋葉原クロスフィールドの3つめのテーマとなったのである。
 最大500席を有するコンベンションホールは,産官学連携機能にあわせた学術発表会や各種シンポジウムやセミナーなどに対応するコミュニケーションのプラットホームである。展示会などのイベント使用の照会もすでに届いており,当初の想定を上回る反応だという。
 多機能イベントホールはクリエーターたちの活動拠点として「デジタルコンテンツのワールドワイドなマーケティングプレイス」となることを目指している。そのほかにも,子どもを対象としたデジタルワークショップ,新技術情報の発信の場となるショールームやイベントスペースなど,新しい出会いを喚起するさまざまな空間が用意される。
 3フロアからなる飲食店街には多国籍の料理が用意され,下町の名店街も形成される予定だ。コンビニエンスストアやステーショナリーショップなども組み込まれ,ビジターやオフィスワーカーを癒すサービス施設の充実にも力を入れている。
 秋葉原クロスフィールドのオープンにともない,この街の来訪者層はこれまで以上に多様化し,拡張されることが予想される。誰もがITを利用する時代の到来とともに,誰もが楽しめる「創造・生産・消費の街」をめざしているのである。
飲食施設
コンベンションホール ホワイエ
ショールーム イベントスペース
文化の発信装置へ
 街の変遷を冒頭でみたように,秋葉原は時代の最先端を走り,進化しつづけてきた。そのなかで駅周辺の再開発は,地元の人々にとって長年の宿願であった。
 「今回の再開発によって集客力の拡大が期待されますが,せっかく訪れたお客さまの期待を裏切らない街でありつづけられるように,事業の関係者や行政の方たちとともに汗をかいています。秋葉原にしかできないこと,秋葉原にしかないものがセールスポイントとなるでしょう。“もうかる秋葉原”づくりが,東京の,日本の活性化に寄与することを期待しているのです」。秋葉原電気街振興会会長でオノデン社長の小野一志さんは,このプロジェクトに熱い思いを抱く。
 こうした気持ちに応えるために,当社は30年間にわたって培ってきた開発事業のノウハウと経験を,秋葉原の地に注ぎ込んでいる。ビルや街区の整備といった建設会社の“ハコづくり”を超えて,事業計画やテナント誘致も積極的に行ってきた。交流機能というソフトも含めたビルや街区を提案し,提供していくことが,当社のめざすところである。
 新たな価値の創造をテーマに,「人・情報・産業の交流の場」を形づくろうとする秋葉原クロスフィールド。さまざまな顔をもつフィールドが交差することで,ポテンシャルが増幅し,独創的な文化を世界に発信する街が,まもなく東京の真ん中に誕生する。
秋葉原クロスフィールドのコンセプト
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Chapter-0 AKIHABARAブランドのクロスフィールド
Chapter-1 新空間のクロスフィールド
Chapter-2 新産業のクロスフィールド
Chapter-3 新文化のクロスフィールド