特集:新たな建築生産への取組み 合理化設計施工への取組み ニューNEOS構法
一般に,建物の構造はシンプルな方が望ましい。シンプルなほど,躯体に加わる力の流れが明快で,施工性も良くなる。これにより工期短縮やコスト低減の可能性が生まれる。
ニューNEOS構法が目指したのは,シンプルな部材とシンプルな組立てである。鉄筋コンクリート柱は,プレキャスト化され専門の工場において高度な品質管理の下で生産される。当社独自の接合金物は加工が大幅に簡略化されるため,従来とは異なる多様な鉄骨の調達方法によりコスト低減が可能になった。
現場では,柱・梁を組立てジョイントをつなぐだけで,品質の高い耐震性に優れた躯体を造ることができる。複雑な部材や工程を極力減らして,天候に左右されやすい現場作業を簡易化・省力化し,高い品質管理や工期の短縮を実現している。南洋材型枠を使用せずに済み,廃材や騒音もほとんど発生しないため地球環境にも優しい。
本構法は建設大臣の一般認定を取得しているため一般的な適用が可能で,当社では,積極的な適用を推進中である。認定取得以来1年余で6件のプロジェクトに採用され施工が進んでいる。現在,これに加え6件のプロジェクトで設計検討中となっている。
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