特集:新たな建築生産への取組み 情報化設計施工への取り組み 本システムでは,まず設計初期段階の構造データベースCADによる作図の過程で,構造設計データを躯体データベースに蓄積する。これと構造計算や施工用の各種関連システムとを連携させて,データをやりとりすることで一元化された構造設計情報を多角的に利用するのである。
建物の基本情報は設計図書の設計データである。従来の構造設計情報は,2次元図形CADで描かれ,紙情報で施工段階に引渡されることが多い。しかし,設計の図形データは転用がきかず,施工の各段階では手作業でデータを再入力して,躯体図,鉄骨,鉄筋の施工図,加工帳の作成や,躯体数量の算出をしていた。 この膨大な作業が生産性向上を妨げていたが,構造データベースCAD−LINCSにより,これらのインプット作業が大幅に削減され,施工図の作成や数量の算出が容易になったのである。 構造データベースCAD−LINCSは,設計業務を効率化し,現場における生産計画,積算,見積チェック,施工図作成などの業務を半自動で行うことを可能とし,従来と比べて極めて合理的な生産活動を実現する。1998年度から実証運用を開始,既に約30の工事に適用しており,2000年度の全国展開を予定している。 |
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