特集:シールド技術の最前線 特殊工法シールドの例
●三沢市第四雨水幹線構築工事 青森県三沢市では,これまで主に道路排水溝による雨水排水処理が行われていた。しかし,都市化が進むこの地域では,その処理能力では不十分となり,三沢市では現在管路による雨水排水処理に変更するよう整備を進めている。この計画の一環として,三沢川第4号雨水幹線築造工事が当社(JV)の施工で行われている。 当工区は,市街地の地下部にシールドトンネルを構築する計画のため,用地等の関係から,S字状の急曲線(曲線半径12m)を掘進する必要がある。通常の回転式カッターによるシールドマシンでは機長が長く,この急曲線の克服が難しい。そこで,シールドマシンの機長が短く小回りの効くワギング(揺動式)カッターシールド工法が採用されることになった。当社が研究開発したこの技術は,当初矩形断面のトンネル掘進を意図したもので,円形断面に採用したはこの工事が初めてである。 (工期:1998年〜2001年3月)
[ワギングカッターシールド工法] カッターヘッドを一定角度内でワイパーのように往復運動させ掘進するシールド工法。伸縮自在のオーバーカッターを装着した場合,円形は勿論,矩形や複円形など様々な断面を施工することが出来る。カッター機構を従来の回転式から揺動式に変更することにより,シールドマシン内部の機器を簡素化することが可能となるため,従来のシールドマシンより低コストとなる。
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