特集:スタジアム2000

スタジアムの現況

 それぞれのスタジアムを上空から見下ろすと,大屋根のデザインや構造が異なっているのに気付く。大屋根のつくりは,スタジアムの印象をもっとも端的に表すものである。
 ここでは当社が現在施工しているスタジアムの様子を紹介しよう。




●埼玉スタジアム2002
白鷺のつがいが羽を休めたよう
 W杯サッカー準決勝の会場となる埼玉スタジアム2002。アジア最大のサッカー専用スタジアムである。当社はVE提案型競争入札によって異例の単独で受注した。現在,大屋根の骨組みにあたる日本最大級のシステムトラスの工事を終え,屋根の膜張り工事を進めている。

埼玉スタジアム工事風景
収容人数:約63,000人

埼玉スタジアム全景
場所:埼玉県浦和市
発注者:埼玉県 設計・監理:埼玉県,梓設計
工期:1998年3月〜2001年7月(関東支店施工)


●静岡スタジアム エコパ
山並みのウェーブを表す
 「健康とスポーツと自然」をテーマに整備が進められている小笠山総合運動公園の中にある。当初,造成工事の遅れで着工が半年延びたが,屋根トラスの施工方法を工夫して工期短縮を図った。現在,フィールドの工事中で芝の種まきを終えたばかりである。

静岡スタジアム  エコパ工事風景
収容人数:約50,000人

静岡スタジアム  エコパ全景
場所:静岡県袋井市
発注者:静岡県
設計:佐藤総合計画・斎藤公男設計共同企業体
監理:静岡県,佐藤総合計画
工期:1998年3月〜2001年3月 (横浜支店JV施工)


●新潟県総合スタジアム
はばたく白鳥の翼をイメージ
 W杯サッカーの日本開幕戦会場となるスタジアム。愛称は「ビッグスワン」。美しいカーブをもつ膜屋根が特徴的である。現在,屋根の膜張りを終え,フィールドの工事を進めている。また,スタジアムを含む周辺一帯は新潟県スポーツ公園として整備中である。

新潟県総合スタジアム工事風景
収容人数:約43,000人

新潟県総合スタジアム全景
場所:新潟県新潟市
発注者:新潟県
設計:日建設計
監理:新潟県,日建設計
工期:1997年11月〜2001年2月 (北陸支店JV施工)


●東京スタジアム
2種類の屋根のコントラストが美しい
 2001年のシーズンからのJリーグ「FC東京」と「東京ヴェルディ 1969」のホームグラウンドと して,今年10月に完成する。屋根はテフロン膜とポリカーボネイト板を併用。28ヵ月という短い工期と,隣接する調布飛行場による高さ制限の中で完成させた。オープンは2001年の春である。

東京スタジアム工事風景
収容人数:約50,000人

東京スタジアム全景
場所:東京都調布市
発注者: 東京スタジアム
設計・監理:日本設計
工期:1998年6月〜2000年10月 (東京支店JV施工)




|スタジアムの現況
W杯スタジアムの 施設概要
施工中の現場から
大空間建築を支える屋根構造 〜設計・施工を代表して〜