特集:鹿島イズムを受け継ぐ戸建免震![]() |
2 「真の安心感」を広めるかたち |
R&D成果の商品化で身近になる技術 当社はこれまで,「B to B(企業間取り引き)」を主体とした単品受注・建設方式で事業を展開してきた。そこで開発した多様な技術のなかには,一般消費者向けを含む建設事業全般,あるいは異分野の事業でも活用できる技術も多くみられる。そこで当社では,R&Dの成果を,さまざまな事業スタイルを通じて,さらに広く一般社会へ普及していくことに取り組んでおり,戸建免震はその申し子といえる。 戸建住宅という一般消費者市場に参入することで,ひとりでも多くの人々に安全と安心を提供したい──当社の戸建免震システムは,R&D成果の商品化と販売を手掛けるグループ会社・テクノウェーブが中心となって普及活動を行っている。 ここで不可欠なのは,エンドユーザーのニーズを熟知するハウスメーカーとの連携である。現在,複数のメーカーと提携しているが,今回は,三井ホームと積水ハウスに,当社の戸建免震システムへの思いを伺った。 |
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多様なノウハウのシナジー ニーズを熟知し,ユーザーへの対応やメンテナンスに豊富な経験をもつハウスメーカー。免震において建物の技術とともに重要となる地盤の解析など,地震エンジニアリングの多様な実績をもつ鹿島。両者のノウハウを結集することで,真の安全性と快適性を実現した住まいが,エンドユーザーのもとに届けられるのである。 戸建住宅の地震対策では,「壊れない」ための耐震構造の工夫が重ねられてきた。しかし,地震エネルギーを受け流す戸建免震技術の登場は,住宅の躯体自体の耐震性能が軽減され,平・計画の自由度をより高める可能性を生むことになる。それは,ライフスタイルの多様化に対応するとともに,住まいを リニューアルしながら使いつづける選択肢を増やすことにもなろう。「揺れない住宅」は,福祉高齢時代,「個」の時代において,さまざまな可能性を秘めているのである。 |
![]() |0 「壊れない家」から「揺れない家」へ |1 安全と安心を普及する技術力 |2 「真の安心感」を広めるかたち |3 「地震エンジニアリングの鹿島」の伝統と継承 |