[2009/10/08]

鹿島の取組みが
第1回「生物多様性 日本アワード」優秀賞を受賞

 鹿島(社長:中村満義)は、第1回「生物多様性 日本アワード」において優秀賞を受賞し、10月9日(金)に表彰されます。

 「生物多様性 日本アワード」は、環境省とイオン環境財団が、2010年に名古屋市で開催される生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に向けて、「生物多様性の保全」及び「生物多様性の持続可能な利用」を推進することを目的に、優れた取り組みを顕彰するために創設されたものです。

 今般、鹿島の「エコロジカルネットワーク」評価技術をはじめとした生物多様性への総合的な取組みが、生態系保全に配慮した土地利用と経済合理性の両立を可能としたとして、「利用リサーチ部門」で優秀賞受賞となりました。

 建設業は自然環境に直接手を触れる機会が多いため、生物多様性・生態系の保全に極めて重要な役割を担っています。
 鹿島は2005年に業界で初めて「鹿島生態系保全行動指針」を策定。以来2008年には、第9回生物多様性条約締約国会議(COP9)で「ビジネスと生物多様性イニシアティブ」に参加しリーダーシップ宣言を行うなど、生物多様性と建設事業の共生に率先して取り組み、企業活動を牽引してきました。
 今後も、「鹿島二ホンミツバチプロジェクト」による研究や、生物多様性都市の提案などを通じて、生物多様性保全活動を積極的に推進していきます。

現在、鹿島が推進している主な取り組みは、以下のとおりです。

「エコロジカルネットワーク」評価技術
(独立行政法人都市再生機構、財団法人都市緑化技術開発機構との共同開発)

 指標生物と生息等に関連する定量的条件を設定し、緑地の現状や将来シナリオを評価することにより、地域生態系に配慮した都市開発を支援するものです。従来、広域エリアを検討するこのような手法は、経済的・時間的負担が大きく実施が困難でしたが、GIS(地理情報システム)を活用することで限られた予算や期間内で効率的に実施することができます。当該取り組みでは、都市域で生息可能であり一般市民にも認知度の高い鳥類・コゲラを、指標生物としています。

評価結果例
評価結果例 コゲラの営巣可能エリア等のビジュアル

■「鹿島二ホンミツバチプロジェクト」の取組み

 2009年4月から、「鹿島ニホンミツバチプロジェクト」として都内にある社宅の階段室最上部に巣箱を設置しました。日本の在来種であるニホンミツバチを採用し、蜜源調査など周辺緑地のモニタリングを継続的に実施しています。
 ミツバチは、人間に蜂蜜や蜜蝋を提供してくれるだけではなく、ポリネーション(花粉媒介)により樹木の結実を助け、その実を食べに野鳥が集まるなど、周辺の生態系を豊かにすることが期待されており、また農薬に弱いことから環境指標種として注目されています。

調査中の巣箱
調査中の巣箱
社宅児童館の児童への環境教育の様子
社宅児童館の児童への環境教育の様子

「鹿島生物多様性行動指針」を策定

 鹿島は2005年に「鹿島生態系保全行動指針」を制定し、良好な生態系・生物多様性の保全・創出に取り組んできました。制定から4年が経過し、社会的関心や企業の取り組みへの期待の高まりを受け、今年8月に「鹿島生物多様性行動指針」として内容を積極的に見直し、改めて制定しました。

【改定のポイント】

■「いきものにぎわうまち〜生物多様性都市へ〜」を提案

 鹿島が考える生物多様性の保全と持続可能な利用を具体化したモデル都市をイメージしたコミュニケーションツールを作成しました。
 鹿島はこれまで、カニが棲息できる護岸パネル、コゲラを指標とした生物多様性に配慮した都市緑化などの研究を進めており、これらの生物多様性に関する技術をイラストマップに配置したものです。
 鹿島は今後も、都市の生物多様性を豊かにするための取組みを提案していきます。

生物多様性都市
生物多様性都市のイメージ

関連リンク「いきものにぎわうまち」のHP別ウインドウが開きます

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