特集:鹿島のリニューアル

リニューアルの先輩から, 若手社員へ

瀧川秀一
北陸支店
新潟中央営業所
新潟自治会館本館
改修工事所長
瀧川秀一

 瀧川所長は28年の勤務年数の約3分の1を建物の改修・補修・点検や竣工後の対応業務等,いわゆるリニューアル工事に従事してきた。現在所長を務める新潟自治会館本館改修工事は10件目のリニューアル工事だそう。現在,隣接する新潟県庁行政庁舎改修工事とも連携をとっている。
 一口にリニューアルと言っても様々な内容があるという。特にお客様が居ながら工事を行う「居ながらリニューアル」の場合は作業条件が厳しく,時には金曜の夜から月曜の朝までに施工完了させ竣工引渡しとなる場合もあり,その場合,72時間の連続作業となる。これはいわば「72時間の超短工期工事」である。
 そんな過酷な作業条件の中での施工についいて瀧川所長は「社員の配置,作業員の労務管理,協力会社の調達,説得が頭を悩ませるところです。その点が一般新築工事の施工管理と違うところですね。特に気を使うのは『音,ほこり,におい,そして女性』です。リニューアル工事を円滑に進めていく上でお客様の中でも特に,女性の心理をつかむことは大切だと思っています」と気配りのポイントを説明。
 苦労が多いですね,と聞くと,「いえ,リニューアルを担当すると楽しいことがいっぱいありますよ」とにこやかに話された。「まず,着工,施工,竣工が短いスパンで経験できる点。施工の結果が早く出て,それが即評価につながります。それは,常に生の教材を得られるリニューアル工事の利点でもあります。次に様々な情報を直接入手できる点。リニューアル工事ではお客様との距離が近く,活きた情報が得やすい。そして20年,30年前の先輩達の施工情報を知ることができる点。そして,長年の経験により建物診断技術が向上する点が挙げられます」。また「若い女性と同じ環境で仕事ができることも楽しいですよ」とも。
 リニューアルは20年,30年前の先輩の仕事のやり方を学ぶ場でもある。「先輩達はどの様な苦労をしてきたのかがよくわかります。また,竣工後お客様がどのような使い方をしてきたのか,どういう所が一番傷みやすいかもよくわかる。その経験は若い社員が後に新築工事に携わるときに必ず役に立ちます。新築工事でいい仕事をするためにはリニューアルを経験することが必要だと思います」
 「今後当社にとってリニューアルは重要な部門になると思います。若手社員には是非,積極的に参加してもらいたいですね。リニューアルはお客様に工事をしていることを感じさせずに完了させるのが理想だと思います。お客さんやテナントさんから『いつの間に作ったの?』『きれいになったね』と喜ばれると,徹夜した甲斐があったと思いますね」。
 今後挑戦したいことは?「居ながらリニューアル工事の生きたデータの集積と,生産性向上を目指した施工方法検討集の作成,後輩社員への施工環境の整備に努めたい」と熱っぽく語った。瀧川所長の挑戦はまだまだ続く。
新潟自治会館本館 リニューアル前 リニューアル後
新潟自治会館本館(右の低層棟がリニューアル中の本館) リニューアル前(食堂) リニューアル後(用途変更して役員サロンとした)



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