特集: YOKOHAMA BAYSIDE STORY 
〜開港150周年の「ミナト・ヨコハマ」を歩く〜

特集:YOKOHAMA BAYSIDE STORY 〜開港150周年の「ミナト・ヨコハマ」を歩く

英一番館1859 (安政6)年。江戸幕府は横浜,長崎,箱館(函館)の3港を開き,米英蘭仏露の5ヵ国との貿易を許可。近代日本の夜明けを告げるベルが鳴った。
中でも横浜は開港場建設が急ピッチで進み,活況を呈した。

近代日本のスタートと時を同じくして,鹿島建設の歴史も揺籃期から成長期へと移る。
その象徴的なトピックが“開国日本”の中枢港・横浜における「英一番館」の建設だった。
横浜開港のニュースを飛躍発展のチャンスと見た創業者の鹿島岩吉は,一家をあげて横浜に進出したのである。

開港から150年。横浜はいま,日本を代表する国際港湾都市としての役割を担い,美しく整備された街並みが観光客の異国情緒を誘っている。
「開国博Y150」で盛り上がる“ヨコハマ・ベイサイド”を,文明開化発祥の跡と当社の足跡を辿りながら,ぶらり歩いた。

執行役員横浜支店長野村高男横浜開港150周年と鹿島
執行役員横浜支店長 野村高男

 当社横浜支店に程近い馬車道。ここは,アキニレの街路樹の間に,様々な「よこはま事始め」の碑や像が点在し,開港当時の面影を残す“文明開化の通り道”です。いまは横浜開港150周年を祝う青い小旗が浜風に揺れて,いつもより賑やかな佇まいです。私はこの道を歩くのが大好きです。
  街路の一角に,神奈川県立歴史博物館の荘重な建物があります。かつての旧横浜正金銀行本店で,明治30年代の代表的なネオ・バロック様式の洋風建築です。ここに明治20年代の横浜居留地の模型が展示されていて,英一番館とアメリカ一番館を見ることができます。
  横浜居留地の最重要地点に建てられた二つの一番館は,1859年の横浜開港と時を同じくして,当社(鹿島組)が施工した記念すべき建物です。創業20年という助走期を経て,建設業として本格始動した象徴的な存在でもありました。いま,この地には「シルクセンター国際貿易観光会館」が建っています。これも当社の施工です。横浜と当社との深い縁を感じずにはいられません。
  横浜市は1983年に,21世紀の理想的な未来都市「みなとみらい21」の建設に着手し,業務・商業・文化などの多彩な機能を集積する新しい都心づくりを目指しました。当社もパシフィコ横浜の「横浜国際会議場」建設など,多くの横浜の近代化推進のお手伝いをさせていただきました。
  私は入社以来の34年間をずっと横浜支店で過ごしてきました。高度成長期が終わりを告げた後の横浜の発展と,変貌する姿を見続けてきました。いま,異国情緒溢れるミナト・ヨコハマは,訪れる人を魅了する美しい街になりました。日本を代表する国際港湾都市の街づくりに,微力ながら貢献できたことを嬉しく思っています。
  5月31日に,天皇皇后両陛下をお迎えして開催された横浜開港150周年記念式典の会場は,パシフィコ横浜の横浜国際会議場大ホールでした。私もお招きを賜って参会しましたが,改めて横浜と当社との繋がりに思いを馳せ,深い感慨に耽りました。
  横浜開港150周年と同じ年に私が横浜支店長に就いたのも,なにか因縁めいたものを感じます。横浜はこれからも,夢や希望を共有できる都市の未来像を目指し,さらに進化を遂げることでしょう。当社もまた,持てる技術力や企画開発力を地域社会の発展に役立て,ともに繁栄していく。それが私に課せられた使命と考えています。

 ヨコハマ・ベイサイドめぐり 【みなとみらい地区】
 ヨコハマ・ベイサイドめぐり 【山下地区】
 ヨコハマ・ベイサイドめぐり 【関内地区】
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