相互乗入れで進化するネットワーク
鉄道や高速道路のネットワーク化によって,都心部と郊外との往来は格段と便利になった。
昨年3月には東京メトロ半蔵門線が押上駅まで延伸され,東武伊勢崎線・東武日光線との相互直通運転がはじまった。半蔵門線の既存乗入れ路線となっている東急田園都市線ともつながり,神奈川から埼玉,栃木までを結ぶ長大路線の誕生となった。
今年2月に開業した横浜高速鉄道・みなとみらい線。横浜駅での東急東横線との相互乗入れによって,都心から横浜への人の流入がさらに増加した。オフィスや商業施設の多いみなとみらい21地区はもちろん,近隣の山下公園や中華街までアクセス可能となったことで,観光都市・横浜はさらなる活況を呈している。各交通インフラが更新されることで生まれる新たなネットワークは,都市再生の活力源となるのである。
交通インフラのネットワーク化は道路も同様だ。首都圏の高速道路網は,都心環状道路と郊外へ向かう放射状道路で構成されているが,現在,乗入れの一極集中を回避するために首都高速中央環状新宿線の工事が進められている。開通後は高速3号渋谷線,4号新宿線,5号池袋線が相互接続され,首都圏の道路ネットワークは飛躍的に拡大する。
日々変わりつづける私たちの移動環境。こうした都市部での交通インフラの更新は,その多くが私たちの生活に支障をきたすことなく,都市の裏側で目まぐるしく進められている。アップデートの現場では一体どのような作業が展開されているのだろうか? その一端を紹介しよう。
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