特集:アップデートされる交通インフラ

CASE-4 道路ネットワークのアップデート
3本の環状道路と9本の放射状道路で構成される首都圏の高速道路ネットワーク

工事概要
SJ11工区(4)〜SJ31工区(外回り)トンネル工事(その2)
場所:東京都目黒区青葉台4丁目〜渋谷区初台1丁目
発注者:首都高速道路公団
設計:首都高速道路公団
規模:泥水式シールド工法,シールド外径13.1m,延長2,660m
工期:2001年3月〜2006年2月
(東京支店JV施工)

渋滞解消の期待高まる新路線
 これまでは,鉄道を中心に交通インフラの更新事例を紹介してきたが,道路ネットワークにおいても同様に更新が進んでいる。現在,2006年度の完成に向けて地下工事が進む首都高速中央環状新宿線はそのひとつだ。東京を環状に囲む3つの高速道路の整備事業のうち,目黒区青葉台4丁目を起点とし,板橋区熊野町を終点とする中央環状線の西側区間11kmの延長工事である。
 この道路が開通すれば,高速3号渋谷線,4号新宿線,5号池袋線とネットワーク化されるほか,郊外へ伸びる放射状高速道路各線との連絡地点も増えるため,利用交通の分散により,都心環状線の慢性的な渋滞が大幅に緩和されると期待されている。
 当社JVはこのうち3号線・4号線をつなぐ区間内,渋谷区初台1丁目から目黒区青葉台4丁目までの環状6号線(山手通り)の外回り2.6kmのシールド工事を担当している。途中,高速道路の出入口を設置するため,幅員22mの現状の山手通りを一部40mに拡幅するこの区間では,リレービット工法を採用した外径13m,約2,500tの超重量級のシールドマシンにより掘削が進められている。
西新宿入坑口付近の進捗状況 入坑口から500m進んだシールド切羽付近の現況。当工区ではダクタイル,RC,スチール,そして新開発されたDRC(ダクタイルRC)の4種類のセグメントが使われる
リレービット工法を採用したシールドの先端部分。磨耗したカッタービットを交換するには写真中央の扉から機内に入る
板橋区から目黒区までを新たにつなぐ首都高速中央環状新宿線
クリックすると大きくなります



INTRODUCTION-0 ネットワークの拡張
CASE-1 運行路線直下の工事
CASE-2 地盤との闘い
CASE-3 深夜の架け替え工事
CASE-4 道路ネットワークのアップデート
CASE-5 網の目をつらぬく新設工事