[2023/07/04]
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環境配慮型コンクリートの採用により、施工時のCO2排出量を31トン削減
外構RC目隠し壁と外構緑地の底板・側板にも採用し、実用化の幅を拡大
鹿島(社長:天野裕正)は、グループ社員用の実務体験型研修施設「鹿島テクニカルセンター」(横浜市鶴見区)の建設にあたり、自社開発した2種類の環境配慮型コンクリートを採用し、建設時におけるCO2排出量を約31トン削減しました。これは高さ20mの杉の木2,200本が1年間に吸収する量に相当します。採用したコンクリートは、戻りコン※1を原材料として再利用した「エコクリート®R3※2」(アールスリー)と、製造時にCO2を吸収・固定する「CO2-SUICOM®※3」(シーオーツースイコム)です。今回、それぞれのコンクリートを新たな用途に採用したことで、環境配慮型コンクリートの実用化の幅が広がりました。
今後当社は、環境配慮型コンクリートのさらなる高度化および用途拡大を図ることで、脱炭素社会の実現に貢献していきます。
※1 受け入れ検査に使用したものなど、やむを得ない理由から使用されずに工場に戻される生コンクリート
※2 2012年度から環境省環境研究総合推進費(3J153001)研究助成による、鹿島、三和石産株式会社、東海大学の3者共同開発
※3 鹿島、中国電力株式会社、デンカ株式会社、ランデス株式会社の4社共同開発
鹿島テクニカルセンターに採用した環境配慮型コンクリート
今回採用した環境配慮型コンクリートは以下の2種類です。
1.再生材を使用した「エコクリートR3」
2.製造時にCO2を吸収・固定する「CO2-SUICOM」
[1] 産業副産物と特殊混和材「γ-C2S」(ガンマシーツーエス)をセメントの代替材料とし、セメントの使用量自体を減らしてCO2排出量を抑える。
[2] γ-C2SとCO2を反応させてコンクリートにCO2を大量に吸収・固定させる炭酸化養生を行う。
※4 コンクリート打設後も取り外すことなく構造物の一部として使用される型枠
環境配慮型コンクリートの採用効果
環境配慮型コンクリートの採用により、本施設の建設工事由来のCO2排出量を約31トン削減しました。今後、当社保有施設「ドーミー南長崎アネックス」新築工事に続き、「J-クレジット」※5の取得を予定しています。
※5 省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2等の排出削減量や、適切な森林管理によるCO2等の吸収量を「クレジット」として国が認証する制度
コンクリートの種類 | 使用箇所とコンクリート使用量 | CO2削減量 |
---|---|---|
エコクリートR3 | 基礎躯体:Cem R3低含有型433m3 外構RC目隠し壁 :Cem R3高含有型20m3 | 28.4トン |
CO2-SUICOM | 歩道のインターロッキングブロック、駐車場の車止め、 外構緑地システム「DEWレインガーデン」の底板・側板 :計9m3 | 2.6トン |
今後の展開
当社は今後、世界市場への展開も視野に、これまでに開発してきたさまざまな環境配慮型コンクリートのさらなる実用化・高度化に向けた研究開発およびサプライチェーン構築を加速していきます。
建物概要
所在地 | : 横浜市鶴見区元宮1-19-8 |
建物用途 | : 事務所(研修所) |
延床面積 | : 5,809m2 |
構造 | : RC造一部S造、木造、地上5階 |
設計者 | : 鹿島建設株式会社 |
施工者 | : 鹿島建設株式会社 |
竣工年月 | : 2022年12月 |
供用開始 | : 2023年 4月 |
(参考)
環境配慮型コンクリート「CO2-SUICOM®(シーオーツースイコム)」
環境配慮型コンクリート「エコクリート®R3」、初の大規模適用
(2019年1月17日プレスリリース)
生物多様性や雨水の貯留・浸透に貢献する総合的なソリューションを提供
(2023年1月31日プレスリリース)
環境配慮型コンクリートの適用により181t-CO2のJクレジット取得
(2022年8月9日プレスリリース)
実務体験型研修施設「鹿島テクニカルセンター」を開設
(2023年5月23日プレスリリース)
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その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。