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2010年12月
外壁柱頭飾りの復原(移設)
外壁の復原工事については残っている1,2階は保存し、失われた3階部分は元の形につくり直します。
外壁の柱頭飾り(柱の上にある石でできた装飾部分)については、戦後の復旧工事の際、3階部分から2階部分に移設されたので、これについては元の位置に付け直すという作業を行います。
2階柱頭部に残存していた石の飾り
復原される3階に移設しています。
創建時の位置(3階)に移設された柱頭飾り
2010年9月
総武階段の工事
今回の保存・復原工事は、お客様の通路を残したまま工事を進める場所がたくさんありますが、特にこの「総武階段」は一番工事の難しい場所です。というのも、この総武階段はあまりにも通行量が多く、エスカレータも3台ついているため、工事のために通路を狭くしたりできないからです。そこで、総武階段全体をそのまま残した状態で、工事を進めています。特に気を使って行っているのが、地下工事のために、階段全体を「仮受け」する作業です。鉄骨とジャッキで階段を支えながら、下を掘っていますが、安全を保つために0.1ミリの単位で工事中の変形を管理しています。これらの工事は、お客様がいなくなる夜間に行っています。終電から翌朝の始発までの間の3時間に全員が集中して作業を行っています。朝一番のお客様が無事に通るのを見届ける時が、私たちの「プチ幸せ」です。
着工前の総武階段です。東京駅1階と、総武線地下駅をつないでおり、一日中多くのお客様が利用しています。今回の工事では、この階段を生かしたまま、まわりの工事を進めています。
総武階段の下も新しい地下を作るため、鉄骨で総武階段を仮受けして工事を進めています。
最初の掘削や杭打ちは夜間、終電後の数時間で、階段の下に機械や、資材を運び込みました。
駅のコンコースを使って、資材を運び込みます。毎晩、終電から始発電車までの、3時間の勝負です。
大型ジャッキを使って、調整しながら仮受けしています。
総武階段の上もレンガ駅舎改修の工事があります。その工事のための仮の床を作っています。 これも毎晩少しずつ作ってゆきました。
総武階段 地下1階の床下に鉄骨を入れています。朝までに、床の復旧や、清掃まで終わらせて、お客様が安全に通行できるようにします。
今朝も無事に終わりました。みなさん行ってらっしゃい。