特集:カラーコーディネートの探求

特集
カラーコーディネートの探求
 「色(カラー)の好みは十人十色」というのが,通説であった。形や素材は機能性から制約を受けるが,色は感性だという考えからである。しかし,本来我々が手掛ける空間づくりには目的にかなったコンセプトがあるのだから,そこで使われる色にももっとそれが反映されてしかるべきではないだろうか。
 今号の特集は,「カラーコーディネートの探求」である。有識者の方々からの提言とともに,当社のカラーコーディネートへの取組みを報告する。その発言や報告に共通してあるのは,「人が中心だから,色にこだわる」という徹底した生活者主体,マーケットオリエンテッドの意識である。理想的な街づくりも,見事な建造物も,あるいは病人が回復する癒しの空間も,ここを外せば画竜点睛を欠くことを登場する人たちは私たちに伝えている。
 21世紀は間違いなく情報社会である。しかし,デジタル化が進めば進むほど,人が集まる空間という「場」の持つ意味は一層高まる。今こそ人間をもっと知るために,そしてコンセプトをもっと形にするために,カラーコーディネートへの探求を始めよう。



色と心理

鹿島ケーススタディ1:代官山人道橋

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鹿島ケーススタディ3:ホテルモントレ

“癒し"と色環境