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劣化を防止する
コンクリート構造物は,自然の中にあって,鉄筋の腐食(サビ)などを起因とする劣化が進行することは避けられない。当社は,これら構造物の劣化を防ぐ撥水材や,補強用コンクリート等の材料,防食工法などの新技術の研究・開発を行っている。構造物を建設する際に,予め撥水材等を塗布するなどして,構造物の一層の長寿命化を実現するなどの効果が期待できる。
コンクリート内部への水の浸透を防ぐ高性能撥水材マジカルリペラ
マジカルリペラは,シリコーン系の物質2種類(シランとシロキサン)を主成分としており,有効成分のコンクリート内部への浸透性が高く,揮発しにくい。そのため水の浸透をブロックする層が表面だけでなく,コンクリート内部にまで及び,1回の塗布で充分な撥水層が形成されるので,効率的で経済的なのが特徴である。有機溶剤を使用していないため,作業中の火災の危険や中毒症の心配がなく,環境にやさしい撥水材である。 |

塗布状況。塗布後は無色透明になる |
下水道施設のコンクリート腐食を防止する
ボーショクバン工法
下水道施設では微生物の働きによって汚水・汚泥に含まれる硫化水素から硫酸が生成される。この硫酸によるコンクリートの腐食を防ぐ工法で,防食性能に優れた樹脂パネル(ボーショクバン)を埋設型枠として使用する。 |

汚泥再生処理施設での使用例 |
割付け図

ボーショクバンは軽量で取り扱いやすく,裏当て材の使用により,組立て作業がシステム化されているため,簡単に組み立てることができる
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従来工法(ライニング工法)との工程比較(壁・スラブ構造,300m2の場合)。型枠解体・コンクリート表面乾燥などの工程がないため工期が短縮される。 |
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