特集:土木構造物のライフサイクルエンジニアリング

既設構造物を診断・評価する 既設構造物を診断・評価する

 当社は,建設後の点検や調査・診断のシステムも開発している。本格的な調査・診断に先駆けた簡単な予備診断が可能なシステムも開発しており,目視点検の結果を入力するだけで,構造物の劣化度を診断することも可能となっている。また,詳細に調査・診断する際には,超音波測定法を使ってひびわれ深さを測定するシステムや,電磁波反射法による測定で配筋や内部の欠陥を検査するシステムなど,構造物を破壊することなく,詳細に調査・診断できるシステムも用意している。さらに,劣化度の評価から,リニューアルの必要があると判断された場合のために,補修のコストや効果を評価して,最適なリニューアル計画を提案するシステムを開発している。

コンクリート構造物の劣化予備診断システム(橋梁・シールドトンネル・桟橋)

目視点検の結果データをパソコンに入力することによって,簡易にコンクリート構造物の劣化度を診断することができる。

診断結果の一例(橋梁)
診断結果の一例(橋梁)

下水道管の周辺にできる空洞を調査する 管渠周辺背面空洞調査機
 下水道管の周辺にできた空洞が原因で起こる陥没が東京都で年間約1,500件近くあり,その対策の一環として,管渠周辺の空洞を管渠内から探査できる調査機を東京都下水道局との共同研究で開発した。
調査機のシステム概念図
調査機のシステム概念図
自走式レーダ調査機
自走式レーダ調査機

リニューアル最適化システム(桟橋)
港湾構造物の桟橋を対象に塩害による劣化度評価・将来予測を行い,適切な補修時期と工法を選定して,補修費用と補修効果を評価する。パソコン上の簡単な作業で,最適なリニューアル計画を提案することができる。
補修費用算出の一例
補修費用算出の一例



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