鉄骨架設

既存新幹線軌道内に100tクレーンを配置し、新幹線・在来線の直上へ「鉄骨架設」

南部ヤード基地から神田駅付近まで鉄骨材料・クレーン車を運搬して、
新幹線の既設橋脚の上に新設部材をつぎたす形で鉄骨を架設していきます。

図版:断面図

鉄骨ピースの組み上げ手順

新幹線の線路上にすえた100tクレーンで、柱、隅角部、梁のピース順に架設します。

※下のタブをクリックすると、各STEPの画像に切り替わります。

  • STEP1
  • STEP2
  • STEP3
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1日の作業の流れ

列車運行時間外、新幹線き電停止時間帯(0時30分〜4時20分)の約4時間で鉄骨架設作業を行います。
1日の作業で設置可能な鉄骨は1ピースとなり、全263ピースの鉄骨を架設するまでに他の保守作業の兼合いから約2年を要しました。

図版:00:10

0:10 ~ 1:00 AM

東北新幹線終電後、線路閉鎖着手にて移動式制走堤を車止めより仮軌条に切り替える。東京駅後方の南部ヤードからクレーン運搬台車及び鉄骨運搬台車にて100tクレーン、架設部材を新幹線軌道を走行して架設場所まで運搬する。架設場所では線路覆工レール部の隙間を埋め、台車引抜き用サンドル(仮受け部材)組立等の準備作業を行う。

図版:01:00

1:00 ~ 1:35 AM

新幹線軌道内にて架設場所に到着したクレーン運搬台車、鉄骨運搬台車を鉄骨架設するための所定位置に配置する。クレーン運搬台車と鉄骨運搬台車の連結を切り離し、100tクレーンをアウトリガージャッキにて扛上(こうじょう)し台車を引き抜く、その後100tクレーン、鉄骨運搬台車を軌道上下線間に配置する。

※扛上:ジャッキを使って持ち上げること

図版:01:35

1:35 ~ 2:15 AM

配置完了した100tクレーンのブームを架設予定位置へ仮旋回し旋回リミッター及び起伏リミッターをセットする。鉄骨運搬台車上では軌道運搬時、車両の建築限界に支障するため取付けられなかった足場を設置して吊ワイヤー等を玉掛けする。その後に地切りを行い部材の安定を確認する。在来線側の部材については在来線線路閉鎖、き電停止着手時間まで待機する。

図版:02:15

2:15 ~ 3:50 AM

鉄骨部材(約20t)を上下線架線に接触しないよう慎重に吊上げ、架線の高さを超えたらブーム旋回して仮旋回した位置へ鉄骨部材を運ぶ。鉄骨部材を慎重に下して添接板処理を行い、通り高さを測量確認して仮ボルトを所定数量締め付ける。仮ボルトは高力ボルトを使用し、本数を低減する事により時間短縮を行った。新幹線列車運行に支障をきたさぬよう、足場のクランプ類には緩み防止として、全てのねじナット部をコーキング剤で固定した。

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図版:03:50

3:50 ~ 4:30 AM

鉄骨架設完了後、100tクレーンをクレーン台車に逆の手順にて載せ鉄骨運搬台車を連結し東京駅後方の南部ヤードへ帰還する。
架設場所では当夜設置した足場等が車両の建築限界を支障していないか限界定規及びレベルを使用して確認する。全ての作業終了後に軌道内の支障物、置き忘れが無いか確認して軌道内より退出。工事管理者及び作業員は新幹線初電列車通過まで待機して新幹線が安全に通過した事を確認して一日の全作業が終了する。

図版:完成した橋脚

完成した橋脚

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